
北韓の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長の妹で、労働党政治局員候補のキム・ヨジョン氏が、9日の平昌(ピョンチャン)冬季オリンピックの開会式に出席します。
北韓の最高指導者の直系家族、いわゆる「白頭(ペクトゥ)血統」が韓国を訪れるのは初めてです。
キム・ヨジョン氏は、金正恩委員長の代理人として高官級代表団とともに韓国を訪れ、10日ごろ、文在寅(ムン・ジェイン)大統領と会って金委員長の親書またはメッセージを伝えるとみられます。
平昌オリンピックをきっかけに南北関係と米朝関係を一気に切り替えようとする金委員長の狙いが見え隠れしていて、親書やメッセージの内容次第で、韓半島情勢に大きな変化が起こる可能性もあります。
大統領府青瓦台は7日、定例の会見で、「北韓の代表団には、平昌オリンピックを祝い、韓半島の緊張緩和に向けて努力するという北韓の意志が込められていると評価する」と述べました。
特に、「キム・ヨジョン氏は、金委員長の妹で、労働党でも重要な役割をしているためさらに意味は大きい」と強調しました。
北韓の高官級代表団は、9日から11日まで2泊3日間、韓国に滞在する予定です。
高官級代表団がどのような経路で韓国入りするかは、まだ決まっていませんが、団長の金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長が90歳と高齢であることから、航空便を利用する可能性が高いとみられています。