
北韓は、朝鮮人民軍創建70年の記念日となる8日、軍事パレードを実施しましたが、例年に比べて規模は縮小しています。
軍事パレードは8日午前11時30分からおよそ1時間30分にわたって、平壌(ピョンヤン)の金日成(キム・イルソン)広場で行われました。
パレードには、去年11月に発射実験を行ったICBM=大陸間弾道ミサイル「火星15型」が初めて登場したほか、新型中距離弾道ミサイル「北極星2型」や日本上空を越えた中距離弾道ミサイル「火星12型」などが登場しました。
新たに披露すると予想されていた「北極星3型」などのSLBM=潜水艦発射弾道ミサイルは登場しませんでした。
パレードに参加した北韓軍の兵力は1万3000人あまりと推定されています。
これは、2万2000人あまりが参加した去年に比べて9000人減ったものです。
パレードで金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は、「きょうの軍事パレードは、世界的な軍事強国に発展した、強大な北韓の地位を誇示することになるだろう」などと述べましたが、核については触れませんでした。また、韓国やアメリカを名指しして非難する発言はなく、アメリカによる圧力強化や
このところ高まっている南北間の融和ムードを意識したものとみられています。
これについては、今回のパレードが対外的なメッセージの発信より、内部の結束固めの意味合いが大きいためとの見方もあります。
さらに、平昌(ピョンチャン)冬季オリンピックの開幕を1日後に控えて軍事パレードを行ったことに対する国際社会の非難が高まることを避ける狙いがあるものとみられています。