ショートトラック女子3000メートルリレー 韓国が劇的に決勝進み
2018-02-12

平昌オリンピック便り


10日に行われたショートトラックの女子3000mリレー準決勝で、ドラマチックな場面が繰り広げられました。

合計27周する3000mリレー4周目に、チームの末っ子17歳のイ・ユビンがタッチをする前にバランスを崩して転んでしまったのです。
次の走者のキム・イエジョンはすでにスタートし、イ・ユビン選手が後ろからお尻にタッチするのを待ち構えていました。そのためその次の走者だったチェ・ミンジョンが転倒しているイ・ユビン選手のところに滑って行き、手と手でタッチし滑り出します。


この時点ですでに一緒の組にいたカナダ、ハンガリー、ロシアの選手は半周ほど先を滑っていました。
それでも必死に追いかけます。するとまさかの奇跡が起こりました。
11周目には3位で滑っていたハンガリーをまず追い抜きます。
8周目にはシム・ソッキが1位で滑っていたカナダさえ追い抜き、先頭に立ちます。
そして韓国チームはそのまま先頭でゴールし、記録も4分06秒387とオリンピック記録も塗り替えました。

試合後、カナダの選手は「転倒した時点でもう戻ってこないと思った。しかし彼女たちは凄かった」と述べ、アメリカNBCの解説委員も「どれほどの距離を離せば韓国に勝てるのだろう」と語りました。
代表チームはその間、試合の最中に発生し得るあらゆる場面に備えて練習をしてきました。選手同士の衝突、相手選手の反則、同じチームの選手が転倒した時など。そのため試合終了後、キム・イエジンは「普段から転んだ時に備えて練習をつんできました。それで自然に対処できたのです」と語っていました。



2.女子のアイスホッケー南北合同チームの初戦

今回試合の勝ち負けに関係なく、一番注目を集めているのがこの種目でしょう。
女子のアイスホッケー南北合同チームです。
10日に行われた1次リーグの初戦、江陵の会場では文在寅大統領夫妻はもちろん金正恩労働党委員長の妹の金与正党第1副部長、金永南最高人民会議常任委員長も観戦しました。
試合はソチオリンピックで銅メダルに輝いた強豪スイスでした。
結果は8対0の完敗でした。

合同チームの監督を務めるマリー監督は試合前のインタビューでは
「新たに選手が加わったり、新しいシステムを教えたりと、いろいろなことがあったが、初戦に向けて自信を持てている。チームはこれ以上にないくらいうまくまとまっていて満足している」とチームワークに自信をのぞかせていましたが、試合後のインタビューでは、「特別な日でした。最初のオリンピックの試合、それも南北合同チームでの試合、特別でした。今日は負けてしまいましたが、私たちにはまだ試合が残っています。選手たちと共に、次の試合に最善を尽くします」と話していました。

試合の結果とは別に、会場にいた観客はみんな、南北合同チームという事実だけで大きな感動を胸にしたようです

(Photo:Yonhap)
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