俳優・金仁友さんインタビュー
2024-05-24
ニュースでもお伝えしましたが3年ぶり、2度目のMERS(中東呼吸器症候群)の患者がでました。前回に比べて病院や政府も迅速、的確な対応をしているという報道がありました。そこで3年前と比べてどんな違いがあるのかをご紹介しましょう。まず、患者発生と病院名の公開です。
韓国保健当局は8日午後6時、MERS確診患者が出た事実を記者にSMS(ショート・メッセージ・サービス)で知らせた。確診判定から2時間後だ。続いて午後7時30分に記者会見を開き、患者Aさんがサムスンソウル病院を経てソウル大病院で隔離治療を受けているという事実を知らせ、病院の実名を公開した。また、Aさんが搭乗した航空機の便名と動線も公開した。
2015年にはMERS患者発生という事実は患者発生の翌日に公開されました。また患者が治療を受けた病院の名前は発病から19日後に公開されました。そのため、対処の遅れにより患者は65人、関連病院も24に増えてしまいました。次に確定診断の速さです。
患者の61歳の男性は7日の午後4時51分に飛行機から降りて8日午後4時に確診判定を受けた。空港に足を踏み入れてから23時間9分後だ。丸一日には満たなかった。2015年の1人目の患者は入国後16日後に確診判定を受けた。
8日の午後4時に確定判定が出て、すぐに疾病管理本部長をセンター長とする緊急状況センターが設けられ、午後6時に公開され、午後7時30分に記者会見も行われました。病院側の対応も3年前とは違っていました。
患者の男性はクウェート現地ですでに下痢の症状があったため仁川空港に到着すると出迎えた妻と共に自宅ではなく、友人が医師をしているサムスンソウル病院に向かいました。
サムスンソウル病院は2015年にMERSの2次流行の震源地となった後、救急室ではなく、外部に別途隔離診療室を設けている。発熱・呼吸器疾患者はすべて救急室に移る前に、ここで感染病症状の有無を確認をされなければならない。男性は知り合いの案内を受けて隔離診療室の中の音圧病室にとどまった。他の患者たちもいたが、直接接触はなかったという。夜9時34分、サムスンソウル病院は保健当局に男性をMERSの疑いのある患者と申告した。その後、 ソウル大学病院に移送された。ソウル大学病院に国が指定した隔離病床があるからだ。
男性は5時間あまりサムスンソウル病院にいましたが、その間、一般の患者と接触することはありませんでした。また男性を診察した医師・看護師、そして病院の入り口で患者を迎えた警備員、エックス線技師らもすべてマスクなどをつけていました。
2015年には発熱・呼吸器疾患者用の隔離診療室がなかったので、最初の患者が病院の救急室にいた8時間の間に医療陣や他の患者など、490人と接触してしまいました。今回はサムスンソウル病院で患者と接触したのは医師を含めた8人だけでした。
また2015年には感染病の疑いのある患者が発生した時に医療機関がどのようにするべきかをまとめたマニュアルがありませんでした。申告を受けた保健当局も患者をどこでどのように治療するという計画がありませんでした。
9日現在、「密接接触者」に分類され自宅に隔離された人数は22人。航空機に同乗した乗客など「日常接触者」440人に対しては、地方自治体に名簿を通報した後、潜伏期14日間は管轄の保健所が定期的に有線電話、携帯ショートメールなどを通じて連絡をとっている。
このように前回に比べてはしっかりとした措置をとっている保健当局ではありますが、問題もまだ残っています。男性と同じ飛行機に乗っていて韓国に入国した外国人115人中、30人とまだ連絡がとれていません。一方、男性患者は担当医師によりますと
「現在重態な状態ではないが、微熱があり、完治判定を下すには少なくとも2週間程度かかるものと見ている。20日頃まで他の感染者が出なければ、韓国内での伝播はないと見ることができるだろう」
と述べています。秋夕までの2週間は緊張しなくてはならないようです。
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