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ライフスタイル

1泊2日の特別休暇

2015-09-23

玄海灘に立つ虹

1泊2日の特別休暇
ニュースでもお伝えしましたが20日に大統領府がこんな発表をしました。

大統領は、北韓の地雷攻撃や砲撃などの挑発に断固として対応した将兵をねぎらうために特別休暇を与えることにしました。 下士官以下のすべての将兵に2日間の特別休暇を与えます。下士官は来年の9月30日まで、一般の兵士は除隊までにいつでも使用が可能です。またこの休暇は他の休暇と合わせて使うことも可能です。

うちの息子も軍隊に入り1年以上が過ぎましたが、面会に行くときに彼が話す内容はいつも同じ二つのことです。一つは次の休暇がいつかということ、そしてもう一つは除隊まであと何日かということです。
スマートファンには除隊まであと何日、兵役の何パーセントが終わったかがわかるアプリが入っており、面会に行きスマートフォンを渡すとまず最初に開いて確かめるのが、そのアプリです。
職業軍人と違い徴兵制のために入隊している一般の兵士にとって「休暇」と「除隊の日」はまさに最大の関心事です。先日の南北の緊張が高まったときに除隊を延期すると発表した兵士らに大きな関心が集まり、大企業から全員就職させるとの提案があったときにも国民みんなが納得しました。
では軍隊の休暇、いったいどのくらいあるかというと

陸軍は21ヶ月の服務中に28日、海軍は23ヶ月の服務中に31日、空軍は24日の服務中に32日の休暇があります。また入隊後100日以降にとれる4泊5日の新兵慰労休暇は陸海空全部が対象です。

そしてその他に報償休暇、特別休暇というのがあります。大学教授の書いた「軍隊生活使用説明書」という本にはこの報償休暇をもらう要領がこんな風に書かれています。

体育大会、のど自慢で実力を発揮、訓練で優秀兵士になる、標語・ポスターコンテストで入賞、部隊の補修や美容、資格デザインのような部門で才能を発揮


とあります。つまり部隊内で行われる体育大会で優勝したり、のど自慢で一等になったり、訓練で一番になるなどするのです。しかし、中にはそういう才能がない兵士もいます。その場合はどうするのか、息子の話によれば同じ部隊の同僚の頭をカットしてあげそのたびにスタンプをもらい、何人分の頭をカットすれば休暇がもらえるという制度もあるそうです。
今回のようにすべての兵士に特別休暇がでたのは、韓国軍の創設以来のことです。もちろん兵士たちは大喜びです。しかし批判の声も出ています。

大統領が国家安保と直結した兵士の休暇問題を即興的に行っている。
大統領の決心くらいで特別休暇が可能なほどに軍に余裕があるのなら1泊2日の特別休暇をいっそのこと制度化すればいいではないか
まるで北韓のようだ。大統領が兵士に休暇を「下賜(かし)」したという表現は王が臣下に物を下し賜るという意味だ

私は最初にこのニュースを聞いたときに思わず、「56万人全員に休暇? 一勢に休んだら誰が国を守るの?」と思ったのですが、そうではなくいつでも使える休暇なので兵士たちは順に使っていくことでしょう。少なくとも大統領は兵士にとって何が一番大切かはよく分かっていたようです。

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