メニューへ 本文へ
Go Top

ライフスタイル

南極・北極と韓国

2016-06-22

玄海灘に立つ虹

南極・北極と韓国
蒸し暑い今日この頃、今日は涼しいお話をしたいと思います。韓国の南極物語、北極物語です。日本では南極物語という映画も作られましたが、韓国の南極物語の歴史はわずか30年。日本に比べればまだまだですが、でも確実に進歩しています。
韓国は1985年に国内の科学者と登山家で構成された南極観測探検隊が初めて南極に足を踏み入れました。
3年後の88年には南アメリカ、チリの先端と向き合った南極のキングジョージ島に世宗(セジョン)科学基地を建設した。南極大陸から突き出た半島からも離れた南緯62度の島地域なので南極らしい特性があまりあらわれない短所があったが、南極の海洋生物を中心に研究を始めた。
そして2000年に入ってからは北極にまで足を伸ばします。2002年には茶山(タサン)科学基地を設立し、本格的に北極研究に乗り出します。一方、2014年には南極、世宗科学基地の反対側に韓国の2番目の南極基地である張保皐(チャンボゴ)科学基地が設立されました。南緯74度、南極大陸に位置する張保皐科学基地は氷河研究、隕石・宇宙科学研究などの南極研究を遂行しています。
また韓国の南極物語、欠かせないのが船の話です。
2009年には韓国初の砕氷(サイヒョウ)研究船アラオン号が建造された。長さ110メートル、重さ7500トンのアラオン号は厚さ1メートルの海氷を砕いて極地を航行できる砕氷性能を有し、韓国の極地研究がワンランク飛躍する踏み台になった。アラオン号は1カ月以上かかる南極~北極間を縫って行き、毎年平均311日を航海している。
そして韓国の南極物語をリードしてきたのは、 韓国海洋科学技術院(KIOST)付設の極地研究所(KOPRI)のカン・ソンホ博士です。南極の植物プランクトンを研究しながら南極海洋環境を探査して以来、最近まで30年間にわたり毎年1~2カ月程を南極か北極で生活してきました。カン博士は
「10年余り前に初めて北極探査をした時には北極海は夏もすべて氷だったが、年がたつほど明らかに海氷が溶けて消えている。北極海に氷が消えると今ではホッキョクグマを見かけるのも難しくなった」
と最近の北極の変化を語っています。また韓国海洋水産開発院のイム・ジンス副院長は
「韓国は2013年に北極理事会のオブザーバーになって以降、海洋水産部など7つの政府部署が参加して5年単位の北極政策基本計画を樹立し毎年実行計画までつくっている.今後は北極に関連した研究活動の拡大はもちろんビジネス環境の造成と国際協力の強化、国内制度の改善などに注力する」
と言っています。また 韓国はアラオン号に続き2番目の砕氷研究船を準備中です。2021年に建造される予定のこの船は1万2000トン級で、厚さ2メートルの海氷も砕いて航海でき、完成すればアラオン号は南極、第2砕氷船は北極を担当することになるでしょう。
宇宙研究もそうですし、こういう南極探検、北極探検、お金はかかっても夢のある研究が進められれば韓国の子供たちも将来の夢が公務員ではなく、宇宙飛行士や科学者になるのではないでしょうか。

おすすめのコンテンツ

Close

当サイトは、より良いサービスを提供するためにクッキー(cookie)やその他の技術を使用しています。当サイトの使用を継続した場合、利用者はこのポリシーに同意したものとみなします。 詳しく見る >