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ライフスタイル

タクシーの相乗り復活か?

2018-03-07

玄海灘に立つ虹

タクシーの相乗り復活か?
オリンピックも終わる頃、国土交通部がこんなニュースを発表しました。

「『アプリ・メーター』を活用すればタクシー相乗り制度を再導入しても大きな問題はないだろう。タクシー業界と国民の意見を集約して、タクシー相乗り制度の具体案を整える計画だ」

深夜のタクシーの乗車難などを解決するために、タクシーの「相乗り制度」を36年ぶりに許可する案を政府が検討しているというのです。タクシーの相乗りを経験したことのある私としては、「えーっ! なぜ?いまさら」という感じでした。そこでその背景を探ってみました。

タクシーの相乗りは1986年のソウルアジア大会、1988年のソウルオリンピックを前にした1982年に禁止されました。禁止された一番大きな理由は1台のタクシーメーターでは相乗りした乗客の料金を正確に算出できないというものでした。しかしそのほかにも

「当時は『タクシー運転手と後から乗ってきた客が共謀して犯罪が発生する恐れがある』という不安もあり、タクシー相乗り禁止の一因となった」

と関係者は話しています。現在は料金をめぐるトラブルはアプリメーターを使用すれば解消できるというのが国土交通部の考えです。

「目的地が違う乗客が同じタクシーに相乗りしても、それぞれの乗客が実際に移動した距離の分だけ料金を支払う。かつてのように、ほかの乗客を乗せようとタクシー運転手が客引き行為をすることもないだろう」

と国土交通部の関係者は言っています。しかし実際に2015年にソウル市が金曜日の深夜にタクシーがつかまりにくいソウル江南駅一帯で試験的にタクシーの相乗りを実施しようとしましたが、反対意見が多く取りやめになりました。

現場のタクシー運転手さん、そして市民はどう見ているのか。テレビの情報番組によりますと運転手さんも

「他の乗客を乗せようと何度も停車すれば、乗っている乗客に迷惑をかけることになります。また事故の危険も増すことになります」

と言っていました。また市民からは

「知らない人と同じ車に乗るなんて不安で、できません」
「タクシー料金がその分、割引になると言われても嫌ですね。不安です」


という声が聞かれ、こんな指摘もありました。

「タクシーを利用する乗客の中にはスマートフォンのアプリを使えない人も多いと思います。タクシーの相乗り制度が始まればこういう人はどうすればよいのですか」

一方ではこんな声もでています

「ソウルのような大都市では、江南や 鍾路、弘大前のような地域の乗車難は非常に深刻です。タクシーの相乗り制度を認めれば運用効率を高め、乗車難が緩和されるでしょう」

1980年代、人々は相乗りで同じタクシーに乗れば世間話をしながら目的地まで行ったものでした。車内の雰囲気はそれなりにほっこりしたものでした。それでも大学生だった私は遠回りをされるのではないかと不安でした。

当時は相乗りをする韓国は野蛮な国と日本から言われました。それが時代が変わりウーバーなど知らない人の車に乗るのがスマートだと思われる時代になりました。

それでも私は知らない人と同じタクシーに乗る不安、特に女性や青少年の不安は大きいほか無いと言えるでしょう。

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