パク・チャヌク監督作
2024-06-05
1936年に発表された作家、李泰俊(イ・テジュン)の短編小説「カラス」。
文芸誌「朝光」に発表された小説「カラス」は
カラスの鳴き声が聞こえてくる冬の別荘を背景に、
小説家の主人公と肺結核を患っている女性の出会い、
そして、人間の根本的な問題である孤独と死について語っています。
「ここに来てからはカラスと友だちになりました。」
彼はその不吉な鳴き声を自分の笑い声で隠そうとした。
「友だちだなんて。
私はこの街が好きですが、カラスだけはいやです。
死を忘れるなと諭しているように聞こえます。
何か企みを持って覆面をして追いかけてくる
陰険な男にように見えるだけです。
私が死んだら、あの鳥がぱっと飛んできて私の前に立っていそうな気がするんです。」
“여기 나와선 까마귀가 내 친굽니다”
그는 억지로 그 불길스러운 소리를 웃음으로 덮어버리려 했다.
“선생님은 친구라구꺼정!
전 이 동네가 모두 좋은데 저게 싫어요.
죽음을 잊어버리면 안되다구 자꾸 깨우쳐주는 것 같아요“
무슨 음모를 가지구 복면하구 내 뒤를 쫒아다니는
무슨 음흉한 사내같이 소름이 끼쳐요.
아마 내가 죽으면 저 새가 덥석 날아와 앞을 설 것만 같이...”
#インタビュー:文芸評論家 チョン・ソヨンさん
小説の最後の場面は白い雪と黒い車、「カルル」と聞こえるカラスの鳴き声などが余韻を残します。作家、李泰俊(イ・テジュン)は文学の美しさを追求することで、1930年代の韓国社会の悲劇、つまり日本による植民地支配下にあった韓国の悲劇を克服しようとしました。彼は主人公の貧しさ、美しい女性の病、つながりそうでつながらない二人の人物の複雑な感情と恋心、こうした要素を美しく描き出しています。そして、その美しさゆえに人々の人生に舞い降りる悲劇が浮き彫りになっているのです。
彼はぎょっとした。
別荘の方を見上げると、モミの木のてっぺんに
早くから3、4羽のカラスがこの光景を見下ろしながら座り込んでいた。
「うちの近くにいつも来ていた娘さんが逝ったらしいですよ。」
管理人が現れ、耳打ちしてくれた。
彼は静かに霊柩車に向かって帽子を脱いだ。
カラスたちはその日の夜もいつものように
かあかあと鳴き、
時折、「カルル」と「ガ」にアルファベットのRが果てしなくくっついたような
発音をするのだった。
그는 가슴이 섬뜩하였다.
별장 쪽을 올려다보니 전나무 꼭대기에서는
진작부터 서너 마리의 까마귀가
이 광경을 내려다보며 쭈그리고 앉아 있었다.
“우리 정자로 늘 오던 색시가 갔답니다”
정자지기가 나타나더니 가까이 와 일러주었다.
그는 고요히 영구차를 향하여 모자를 벗었다.
까마귀들은 이날 저녁에도 별다른 소리는 없이
그저 까악까악거리가다
이따금씩 까르르하고 ‘가’(GA) 아래 R이 한없이 붙은 발음을 내곤 하였다.
作家:李泰俊(イ・テジュン)(1904.~未詳、江原道鉄原郡生まれ)
デビュー:1925年 朝鮮文壇で小説「五夢女」入選
経歴:九人会会員、朝鮮文学家同盟副委員長など
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