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ⓒ Getty Images Bank

陸軍の慰問公演にビキニ姿の女性が登場した場面が動画サイトに投稿され、軍が女性の性を商品のように扱っていると物議をかもしました。

問題になった動画は今月14日に撮影されたもので、京畿道安養市の陸軍部隊の慰問公演の一部でした。そこにはボディービルダーの男性やビキニを着た「フィットネスモデル」と呼ばれる筋肉質の女性たちが映っていて、女性がポーズをとるたびに客席から大歓声があがっていました。これが投稿されるや陸軍に対して批判が集中し、陸軍首都防衛司令部は「民間団体の企画した公演で、事前に内容を把握できなかった」とし、物議をかもしたことについて謝罪しました。また、非難されている内容は公演の一部にすぎず、ほかにもカヤグムの演奏やマジックなど様々な出し物があったと説明しました。しかし、大統領府青瓦台ホームページの「国民の請願」には「“性の商品化”が顕著な軍隊の慰問公演を廃止してください」との書き込みがあり、2万人以上の同意を得ています(27日現在)。

慰問公演は韓国戦争やベトナム戦争の際にも戦地で行われ、軍人たちにとって大きな活力となったと言われています。当時は主に軍隊に所属する芸能人が舞台に立っていました。そして1961年からは国軍放送で、毎週慰問公演を放送する「慰問列車」という番組も始まっています。このころは、社会から隔離された生活のなかで軍人たちが唯一心と体を休めることのできる場となっていたそうです。しかし、戦地に派遣することもほとんどなくなり、国内も民主化された90年代以降は軍隊でも自由な雰囲気が広がり、慰問公演の必要性を問われるようになりました。さらに、今月からは軍人が勤務日に外出することも認められるようになったため、慰問公演に対する否定的な見方はますます強まるとみられています。

このように慰問公演の意味が薄まりつつあるなか、今回の騒動により廃止を求める声も出ています。また、慰問公演は「女性が男性を慰める」ものになっているとの批判も高まっています。しかし、いくら軍隊が自由な雰囲気になってきたとはいえ、服務中に楽しめるイベントが必要だとの声も多く、国軍の今後の対応が注目されています。

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