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ライフスタイル

大統領選挙の投票時間延長

2012-10-31

玄海灘に立つ虹

大統領選挙の投票時間延長
12月19日の大統領選挙から、投票時間を延長しようという案が持ち上がっています。現行は朝6時から夕方6時までですが、野党陣営がこれを夜8時、もしくは9時に延長しようと呼びかけています。
投票時間の延長をめぐる攻防の発端となったのは、民主統合党の陳善美議員が投票時間を夜9時まで延長する公職選挙法改正案を提出したことでした。この背景には、投票率が下がっている現状があります。1997年の選挙では80.7%でしたが、2002年は70.8%。そして2007年には63%にまで落ち込みました。これは、非正規職の割合が増えていることが一因だと分析されています。非正規職の場合、正社員として働く会社員(および公務員)と違って投票日に仕事を休めるとは限りません。実際に、韓国政治学会と非正規労働センターが非正規労働者840人を対象に行った調査では、2007年の大統領選挙の際投票しなかった人のうち64.1%が「投票所に行くのが不可能な状態だった」ことが明らかになっています。このため、民主統合党選出の候補者文寅仁氏は投票時間を夜8時まで、無所属の安哲秀氏は夜9時まで延長するよう主張しています。
しかし、投票時間延長案に対し、与党セヌリ党は強硬な反対姿勢を見せています。このように投票時間の延長をめぐって「与党対野党」の構図を作っているのは、投票の締め切りが何時になるかによって、どちらに有利に働くかが変わってくるからです。もし、投票時間が8時までになった場合、非正規職として働く若年層の票が一気に増えると見られています。そうなると、若い人たちから多く支持を受けている統合民主党が有利になります。反対に現状維持の場合、民主党支持層の投票率が下がるということでセヌリ党有利となります。
現在、公職選挙法改正案のほか、民主社会のための弁護士の会が、投票時間が夕方6時までである現状が国民の選挙権と平等権を侵害しているとして、憲法裁判所に憲法訴願を出しています。審理がスムーズに進んで投票日までに違憲判決が出たら、大統領選挙にも大きな影響を及ぼすでしょう。

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