若者たちの間で人気の「カナダグース」の模倣品が韓国で製造され、「コリアグース」と呼ばれています。
韓国ではここ数年、若者たちの間で、カナダのアウトドアブランド「カナダグース」のジャンパーが流行しています。しかし、本物だと並行輸入でも100万ウォン前後ということで、なかなか手の届かない品です。そこで、韓国のブランドが、デザインやロゴマークを似せた商品を販売しはじめ、人気を集めています。
これまでも韓国では、有名ブランドの模倣品（完全模倣、デザイン類似）がたくさん売られていました。しかし、それらは主に市場で販売されたり、闇の流通ルートに乗ったりというように、悪意があるからこそ正々堂々とは販売しないというのが常でした。ところが、コリアグースは、デパートにも入店する中堅衣料品メーカーから発売され、デパートで模倣品とみなされる商品が売られているという事実が波紋を巻き起こしています。
このことがニュースで取り上げられるやいなや、SNSなどでは「コリアグース」に関する意見がたくさん挙げられました。それらは、「訴訟になったら世界に恥をさらす」「泥棒と同じ」「韓国のメーカーはなぜ創造できないのだろう」といった否定的なものばかりです。このように、韓国の人たちの間でも「模倣=よくないこと」という認識は定着しています。それにも関わらず次々と模倣品が作られてしまう現状を打開するには、消費者側が「偽物は買わない」という確固たる意志を持たなければならないでしょう。