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ライフスタイル

道路名住所

2014-01-07

玄海灘に立つ虹

道路名住所
今月1日から住所が通りの名前を基準とする「道路名住所」に全面移行されました。ところがトラブルが相次いでおり、すぐに定着とはいかない模様です。
韓国の住所はこれまで「○市○区○洞○番地」という「地番住所」を基準にしていました。この表記法は日本の支配下にあった時期に日本政府が決めたものであり、その後の都市開発により、地番が順番どおりになっていなかったり、複数の建物で1つの地番を使用したりなどの混乱が生じ、郵便の遅配や救急車両(救急車、パトカー)の到着の遅れを生み出していました。そこで、住所を完全に改めて洞名ではなく通り名に沿ったものとし、目的地をすぐに探し出せるようにしようということになりました。このプロジェクトは1996年から準備が進められ、2011年7月から地番住所と道路名住所の併用を開始。そして、2014年1月1日から「道路名」に全面移行しています。
しかし、住所の変更により、さまざまな問題がでてきています。なかでも一番多いのは、目的地を検索するのが困難な場合が発生すること。車に搭載しているナビゲーションシステムの容量が少ないと変更後の住所名にアップデートできないケースもあり、不便を強いられている利用者もいます。また、警察官も、車から離れたところにいる時に連絡を受けた際には道路名がすぐには思い浮かばず、目的地に行くのに難儀しているとのことです。ほかにも、新住所への移行を口実に住所(個人情報)を聞き出すという電話での詐欺被害も発生しました。
そして、さらに深刻なのは、道路名住所の概念は「建物に付与された表示」であるとされている問題です。つまり、土地の上に建てられた建物のありかを表すのが「道路名住所」であり、不動産取引など土地を基準とする取り引きなどの場合は以前の「地番住所」で行います。そのため、不動産取引において混乱を招くおそれがあるとされています。
このように全面移行後すぐにさまざまな問題があらわになっているため、多くの市民が道路名住所への移行に関して疑問を投げかけています。また、今後、道路名の前に洞名をつけるなど新たな方策を講じる必要性があると主張する声も大きくなっています。

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