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ライフスタイル

第233話 RAIN(ピ)の熱愛からみる韓国芸能兵士事情

2013-01-07

玄海灘に立つ虹

第233話 RAIN(ピ)の熱愛からみる韓国芸能兵士事情
新年早々、韓国は歌手のRAIN(ピ)さんと女優のキム・テヒさんの熱愛報道で大いに沸きました。RAINは日本でも知られる歌手で兵役中、キム・テヒはソウル大学を卒業した才色兼備の誉れ高い女優さんです。このふたりは人目を忍んでキム・テヒさんの車などでデートを重ねていたということです。二人とも独身で交際にはまったく問題がないはずなのですが、それで済まされないのは、兵役中のRAINがどうしてデートできるのかという疑問が浮上したからです。

国防部によると、RAINは去年11月から12月にかけて3回にわたり、最新曲の編集や練習でソウルのスタジオに「外出」しており、その際にキムさんと会い、キムさんの車で部隊に戻ったということです。RAINは歌などを通じて軍の広報活動を行う、いわゆる「芸能兵士」です。軍部隊には録音や練習のための施設がないので「公務での外出」となるわけですが、ここでRAINは、公務執行中なのに私的に他人と接触していたこと、そして軍帽をかぶらなかったことが軍の規律違反に当たるとして問題になっています。

芸能兵士は、国防部直属の広報支援隊に所属しています。映画やドラマに出演する俳優やタレント、コメディアン、歌手、MC(司会者)、作曲や編曲など芸能活動の経歴があり、服務期間が6ヶ月以上残っている兵士の志願を受け、そのなかから選ばれます。定員は20人(現在は16人)で、必要なとき随時選抜されます。

RAINのようなトップスターが広報支援隊に入ってくると、各部隊から公演の要請が殺到するといいます。軍の広報ビデオやポスターの撮影も彼らに集中しますし、特に最近では国軍放送(ラジオ)や国防テレビ、その他軍が制作する映画やミュージカルも増えています。どこの部隊でもスターを公演に出演させたがり、どの公演もスターを起用したがるので、その見返りとして、芸能兵士に休暇や外出などで報奨を与える面もあるということです。

実際、今回のことで、芸能兵士は一般兵士の平均休暇日数(21ヶ月服務基準43日)のおよそ倍であることが明るみになり、「特別扱いされている」という非難が集中しています。ただでさえ「芸能兵士」に対する目は穏やかとはいえなかった上、こと軍隊のことになると厳しい目を向ける韓国人の情緒が、こうしたことを許さないのです。芸能兵士は国防部にとってはなくてはならない存在で、最近では「だいぶこき使われている(芸能プロダクション関係者の話)」ということですが、それでも一般の兵士にとっては不公平感があるのは否めません。

規律違反に関しては今週中に軍の懲戒委員会にかけられ、処分を受けることになっており、RAINがどういう処分を受けるかに関心が集まっています。 ただ、アジュンマとしては、若き二人の恋の行方がどうなるのか、そちらのほうが気になるというのが正直なところです。

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