メニューへ 本文へ
Go Top

ライフスタイル

第241話 機内食がこれだけ進化!

2013-03-04

玄海灘に立つ虹

第241話 機内食がこれだけ進化!
航空会社はどこも多様なサービスを行っていますが、韓国の大韓航空、アシアナ航空も例外ではありません。そのうちのひとつが機内食の差別化です。特に韓国料理の機内食を増やすことに力を入れています。

一番有名な韓国料理の機内食というと大韓航空のビビンパでしょう。1990年に機内食として取り入れられたメニューで、以来外国人の乗客の間でも人気で、今では大韓航空の中長距離国際線の乗客の60%が食べる代表的なメニューになりました。大韓航空では他にも、カルビチム(牛骨付きカルビの煮込み)、チャプチェパプ(春雨と野菜を炒めたチャプチェをご飯にのせた料理)、ナクチトッパプ(手長だこの唐辛子味噌炒めをご飯にのせた料理)、冷麺、コムタン(牛骨を煮込んだ乳白色のスープ)、マッコリ米パン(マッコリと米でつくったパン)などのメニューを開発しました。去年11月からはトンチミクッス(大根の水キムチのクッス(素麺))と栄養ご飯(実をくりぬいたかぼちゃに栗やなつめ、松の実などを入れて炊いたご飯)を出しています。

アシアナ航空ももやしご飯や栄養サムパプ(サニーレタスなどの野菜にブルゴギとご飯を包んで食べる)、春川(チュンチョン)タッカルビ(鶏肉と野菜の辛味噌炒め)などの韓国料理の他、ペクキムチ(唐辛子の入らない白菜キムチ)を添えたステーキや熟したキムチのベーコン巻きなど、キムチを利用した料理も出しています。またアシアナの一部の路線のファーストクラスではキムチチゲ(キムチ鍋)が機内食として登場しました。機内は気圧が低いので辛いメニューが喜ばれるという点から考案されたメニューです。ちなみにキムチチゲが出された去年の2ヶ月間、韓国人乗客全員、外国人乗客の半数以上がキムチチゲを選択したといいます。においが気にかかるところですが、2、3分ごとに機内の空気を完全に入れ替えるシステムが整っているため、キムチチゲのにおいで抗議されたことは一度もないとアシアナ航空側は説明しています。

機内食のメニューはただ選べばよいというものではなく、機内という特殊な状況を考慮しなければなりません。たとえば大韓航空では、麺類がすぐにのびないよう、麺そのものを何度も熟成させ、弾力性の高い麺にして出すなどの工夫がされています。また、自社所有の牧場が済州道にあり、そこで飼われている牛や鶏を機内食の材料に使うなど材料にも気を使っています。

アシアナ航空では有名シェフやレストランなどと提携してメニューを開発しています。たとえば宮中飲食研究院と提携して宮中料理のコースをつくったり、人気シェフのエドワード・クォンなどと業務提携を行い、ユニークなメニューの開発に努めています。こうした努力は世界的にも認められ、大韓航空のビビンパとビビンクッス(素麺を唐辛子味噌ベースのソースで混ぜて食べる)は、国際機内食協会(ITCA)が授与するマーキュリー賞で、最優秀機内食賞(マーキュリー・ゴールド・アワード)を1998年、2006年にそれぞれ受賞しています。アシアナ航空の栄養サムパプも同じ賞を2007年に受賞しています。

最近では格安航空会社の利用も増えていますし、特に韓国-日本路線は短距離なので、機内食を食べない人も多いと思いますが、機内食がおいしいとやはりうれしく、「また利用したい」と思うのが乗客としての正直な気持ちです。

おすすめのコンテンツ

Close

当サイトは、より良いサービスを提供するためにクッキー(cookie)やその他の技術を使用しています。当サイトの使用を継続した場合、利用者はこのポリシーに同意したものとみなします。 詳しく見る >