パク・チャヌク監督作
2024-06-05
韓国経済は去年1年間、新型コロナウイルスの感染拡大の影響にもかかわらず、一定の回復が進んだことが分かりました。
韓国の中央銀行、韓国銀行が25日に発表した速報値によると、2021年第4四半期のGDP=国内総生産の伸び率は1.1%で、去年1年間のGDP伸び率はプラス4%となりました。
これは韓国銀行の当初の予想とほぼ一致し、2010年の6.8%以来、11年ぶり最も高い水準です。
四半期別の伸び率を見ますと、新型コロナウイルスの影響で2020年第1四半期と第2四半期はマイナスとなりましたが、2020年第3四半期から2021年第4四半期までは6期連続でプラスとなりました。
3万1千ドル台に下がっていた一人当たり国民総所得は、3万5千ドル台に回復すると予想されます。
輸出は自動車と半導体が好調だったことで2020年のマイナス1.8%から9.7%のプラスに転じ、民間消費は政府が支給した支援金や補正予算などの効果でマイナス5.0%からプラス3.6%に回復しました。
設備投資は、2020年が7.1%、2021年が8.3%の伸びで、2年連続で高い伸び率を維持しています。
また、政府消費の増加率は5.0%から5.5%に伸びました。
産業別に見ますと、製造業が6.6%で最も高い伸び率となり、電気ガス水道業、サービス業、農林漁業など、大部分の産業がプラス成長を遂げましたが、建設業だけはマイナス2.2%の減少でした。
GDP伸び率がプラス4%まで回復したのは、輸出と民間消費が回復したことが大きく作用したとみられます。
韓国銀行は、変異株の影響にもかかわらず、ワクチン接種が進むにつれて欧米では経済活動が再開され、自動車や半導体の輸出が好調だったと分析しています。
民間消費と追加補正予算については、新型コロナウイルスの長期化にある程度適応したことで民間の消費活動が増え、新型コロナウイルスに関する各種の規制の緩和や追加補正予算なども、プラス成長に貢献したとしています。
韓国銀行は、ほぼ50兆ウォン、およそ4兆8000億円に上る追加補正予算について、大部分が個人や自営業者への支援金に使われ、具体的に効果を算出するのは難しいものの、民間消費の増加に貢献したと推定されるとしました。
去年は新型コロナウイルスの影響にも関わらず、GDP伸び率は4%となりましたが、一方で経済全般に対する懸念は依然として残っています。
オミクロン株の影響で感染者が急激に増えているほか、世界的な原材料価格の高騰によるインフレ懸念、中国の不動産バブルの崩壊といった、対外的なリスクも不安材料です。
IMF=国際通貨基金は25日、最新の世界経済見通しを発表しましたが、その中で今年の世界全体の経済成長率を去年10月の4.9%から4.4%に下方修正しました。
韓国の成長率については、3.3%から3.0%に0.3ポイント下方修正しました。
韓国銀行は、各国で経済活動が再開され、半導体の需要が増加していることあり、新型コロナウイルスの影響で民間消費が影響を受けることはあっても、GDPは一定の伸び率を維持するだろうとしています。
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