釜山にお住まいの一色まゆみさんが釜山のリアルな情報をご紹介します。
広安里海水浴場に隣接する海辺の公園、民楽(ミルラク)水辺公園については8年前にこの番組でご紹介したことがあります。
夏の夜、夕涼みを兼ねてたくさんの人が宴会しに来る大人気の場所と紹介しましたが、お酒が入るとトラブルは起こるし、うるさいし、大量のゴミが捨てられるという問題をそのまま放っておくことができなくなり、水辺公園は飲酒禁止区域に指定され、2023年7月からお酒が飲めなくなりました。
食べ物は食べることができますが、お酒がダメとなると、閑散とした公園に…
夏のピーク時、飲酒禁止前の2022年7月には約20万人が訪れていましたが、禁止後の2023年7月には10万人、去年2024年7月には6万人まで減り続けています。
周辺の店も大打撃、廃業する店も出てきました。
ところが、2024年7月、この水辺公園の近くに、若者たちの手によって、ミルラク・ザ・スビョン( Millac The Su-byeon、MTS)という名の夜市が新しくできて人気スポットになっています。
運営を水辺公園での思い出を持つ若者たちに任せています。
場所は水辺公園から歩いて2分。ミルラク・ザ・マーケットという商業施設の中にあります。
ここは2022年7月にオープンしました。
入り口がガラス張りの赤レンガの2階建てで、広さは約2300坪、サッカーのフィールドより少し大きいです。飲食店や雑貨などの店が入っています。
この建物の目玉は、海側の入り口から入ってすぐにある幅の広い大きな上り階段。
座れる階段になっていて、ここが夜になるとミルラク・ザ・スビョンという夜市になるのです。
夜市は「アゲイン水辺公園」と謳って、水辺公園の雰囲気を引き継いでいます。
たとえば座れる階段。水辺公園でも階段に座って飲んだり食べたりしていましたが、この夜市でもメインは階段での飲食です。
ビールに焼酎、食べ物は水辺公園の代表メニューの刺身、他にはチヂミ、トッポッキなどなど。
フードコートのようにセルフサービス形式になっています。
階段だけでなく、テーブル席もあり、階段の前のスペースに30テーブルほど並べられています。
テーブル席と階段を合わせて300人は入れると思います。
私は金曜日の夜に行ってみました。8時半には座れる場所がほぼなくなっていました。週末は待ち時間が発生するらしいです。
階段に座ると大きなガラス越しにライトアップされた広安大橋が見える最高の景色でした。
広安里海水浴場の砂浜から見るより近くで見ることができます。
水辺公園との違いはDJがいるということ。大音量の音楽が切れ目なく流れています。曲はKPOP、韓国のヒップホップで、10年から20年ぐらい前の曲が多かったような気がします。
夜市の公式インスタグラムを見ると、お酒が入ってみんなノリノリで、曲に合わせて合いの手を入れたり大合唱したりしていました。
私が行った時はそこまでなかったんですが、わいわいがやがや楽しく飲んでいました。
ひょっとしたら、深夜3時までやっているので、もっと遅い時間帯だとテンション上がってたかも。
室内の夜市の良い点は、季節、天気関係なく一年中いつでも楽しめる。近所の人も騒音問題がないということ。
「アゲイン水辺公園」と掲げられていますが、大人も子供もペットの犬も過ごせた水辺公園の雰囲気とはかなり違います。
1月に紹介した釜山ヒット商品で1位が「夜間観光特化都市」でしたが、夜市は本当に賑わっていました。特に若者たちがわらわら集まってきました。外国人観光客もいました。改めて、広安里と夜間観光の人気ぶりに驚かされました。
営業時間は夜市は夜7時から深夜3時まで水曜休。ミルラク・ザ・マーケットの方は午前10時から夜12時まで無休。