ウェブトゥーンの始まり
ウェブトゥーンはオンラインで読めるデジタル漫画のことです。1990年代後半、韓国では経済危機の影響で紙媒体の漫画雑誌が次々と廃刊しました。この時期、韓国に高速インターネットが普及し、若い漫画家たちが個人のホームページやブログなどに作品を掲載するようになりました。カンプル、チュ・ホミンなど、今では韓国を代表するまでになったウェブトゥーン作家たちがこの時期にオンラインを通じてデビューしました。
韓国を代表する漫画家、ホ・ヨンマンの漫画展示会
ⓒ KBS
1980年代の漫画雑誌
ⓒ KBS漫画プラットフォームの登場
2000年代始め、ダウム、ネイバーなどのポータルサイトに本格的なウェブトゥーンの連載と漫画家を目指す一般の人が参加できるコーナーが登場し、ウェブトゥーンの基盤が作られた。カンプル作家の「純情漫画」のような長編の連載と縦にスクロールして読んでいくデジタル漫画は、紙媒体の漫画とは違う演出で読者の興味を引いた。漫画プラットフォームの登場によって作品の流通と投資、読者の流入が容易になり、ウェブトゥーン市場の成長において大きな役割を果たした。
ネイバーウェブトゥーン、カカオウェブトゥーンのロゴ
ⓒ Naver Webtoon, KAKAO WEBTOON
ウェブトゥーン漫画家のチュ・ホミン(左)、カンプル(右)
ⓒ KBSスマートフォンの時代を迎え、急成長したウェブトゥーン
スマートフォンの普及でウェブトゥーンはいつどこでも読むことができるようになった。また、書き込みとリアルタイムのコミュニケーションを通じて読者の参加が活発になり、ファン文化が形成された。「スイートホーム」、「財閥家の末息子」など、多くのウェブトゥーンがドラマや映画、ゲームなどにリメイクされ、グローバル市場での影響力も大きくなった。
映画、ドラマでリメイクされたウェブトゥーン (左から「未生(ミセン)」、「梨泰院(イテウォン)クラス」、「チーズ・イン・ザ・トラップ」)
ⓒ tvN, JTBCKコンテンツの中心となったウェブトゥーン
ウェブトゥーンは韓国の文化コンテンツの成長を率いる原動力となっている。「俺だけレベルアップな件」のようにウェブトゥーンとウェブ小説を原作とするアニメや映画が制作され、海外のファンも年々増えている。ネイバーウェブトゥーン、カカオウェブトゥーンなどのプラットフォームは韓国のウェブトゥーンの海外進出において大きな役割を果たしている。ウェブトゥーンはオリジナル制作などを通じてKコンテンツとして海外市場での競争力を高め、新しい韓流の中心として成長している。
「俺だけレベルアップな件」
ⓒ D&C WEBTOON BIZ