今年も旧正月が目の間に迫り、それとともに「名節症候群」の話題がささやかれるようになりました。
名節症候群とは、その名のとおり旧正月、秋夕の「名節」に関連して人々を襲う「症候群」で、名節の前からストレスがたまり、名節後に体調不良を訴えるというケースが多く見られます。特に多いのは脊椎、関節の異常で、第一整形外科病院が発表した最近3年間のデータによると、毎年名節の後に患者が10~15%増加しているそうです。また、精神的なストレスも大きく、名節後には精神科の診療を受ける患者も急増するといわれています。なかでも、女性がこういった症状を訴えることが多いのが特徴です。(ほかに、めまい、頭痛、消化不良、腹痛、動悸、疲労感など、症状はさまざま)
このようにストレスや重労働に起因する名節症候群に苦しめられた女性のなかには、結婚生活への限界を感じて離婚を決意する人も急増します。統計庁が2011年から13年までの離婚件数を調査した結果、毎年7月の件数がほかの月の平均よりも10%程度高いことがわかりました。これは、旧正月に妻は重い家事労働を強いられる一方で、何もせずにごろごろしている夫を見て妻が愛想を尽かし、その後急激に関係が悪化。5月ごろ離婚申請をし、7月に離婚が成立するというパターンが多いと分析されています。特に、7月の離婚は、子どもがある程度成長した頃合いの40代から50代の夫婦が多いとうことです。(韓国には離婚を考え直すように促す「離婚熟慮期間」という制度があり、離婚を申請してから成立まで、扶養する子どもがいる場合は3カ月、いない場合は1カ月かかる)
旧正月、秋夕などの名節は、本来、普段なかなか会えない親戚たちが集まる楽しい時間であるはずです。しかし、その名節にストレスを感じる人が多いのは、とても残念な現状と言えるでしょう。