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論点

第18代大統領選挙 パク・クネ候補当選

2012-12-23

ニュース

第18代大統領選挙 パク・クネ候補当選
19日に行われた第18代大統領選挙で与党セヌリ党の朴槿恵(パク・クネ)候補が51.6%の得票率で48%の野党民主統合党の文在寅(ムン・ジェイン)候補を破って当選しました。
朴槿恵氏は20日午前、当選のあいさつで「過去半世紀の間、激しい分裂と対立を生み出してきた歴史の輪を、和解と幅広い人材登用で断ち切っていくために努力する」と述べました。
大統領選挙は与野党の一騎打ちとなり、保守と革新のそれぞれの陣営が結集して激戦となり、75.8%という高い投票率を記録しました。
投票率が高ければ野党に有利だという通説にもかかわらず逆転劇はおきませんでした。朴槿恵候補は開票当初からリードを続け、文在寅氏の追い上げをかわして3.6ポイントの差で勝利しました。
朴槿恵候補の得票数は1577万票、一方の文在寅候補は1469万票で108万票の差でした。
朴槿恵候補はソウルと全羅道を除いた全地域で勝利しました。
過去の大統領選挙で勝敗を左右してきた忠清地域と今回の選挙で注目を集めていた釜山、 蔚山、慶尚南道では6対4で朴候補が優勢を占めました。
またソウルでは文在寅候補が競り勝ったものの、その差は3ポイント程でした。さらに仁川、京畿でパク候補がわずかの差で文候補を抑え、最大の票田となった首都圏全体でも、朴候補の善戦が目立ちました。
朴候補は地盤の大邱、慶尚北道では80%以上の得票率を得て地元で圧倒的な勝利を得ました。
これで朴氏は1987年に大統領選挙の直接選挙が始まって以来、初めて過半数の得票で大統領になった過半数大統領、そして史上初めての女性大統領、親子2代の大統領という記録を立てました。朴氏は故朴正煕元大統領の長女として1974年、母の陸英修さんが急死した後、1979年に父の朴大統領が逝去するまでの間、ファーストレディの役割も勤めていました。
以後19年間の蟄居を経て、1998年4月に国会議員の補欠選挙に地元の大邱から与党候補として出馬し当選、政界に入りました。
以後、5回の当選を経てハンナラ党が危機に陥るたびに、その前面に登場し選挙を勝利に導き「選挙の女王」と呼ばれるようになります。
今年4月の総選挙でも非常対策委員長として、党名をセヌリ党に変えるなど、強力な刷新策を打ち出し、当初の与党惨敗の予想を見事覆して単独過半数を実現させました。このような総選挙勝利の余勢を、そのまま大統領選挙にもつなげたと言えます。
朴槿恵氏は原則と約束を重視するというイメージで、信頼を与え保守陣営の結集を引き出し勝利したと言えます。
一方の文在寅候補は選挙の初期には 盧武鉉-朴正煕、後半は 盧武鉉-李明博という対立構図の影に隠れてしまうという戦略的な失敗がひびいたとの見方があります。
また安哲秀氏との一本化の過程がスムーズにいかなかったことも敗因の一つと見られます。そのため野党民主統合党は、選挙での敗北の後遺症を受け大々的な改編が行われるだろうといわれています。

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