セウォル号惨事から10年、記憶と記録
2024-04-19
アメリカは対北韓制裁と関連して、いわゆるセカンダリーボイコット、第三者制裁に乗り出し、注目されています。
第三者制裁は北韓と取引する第三国の個人や団体に制裁を拡大することができます。
アメリカは最近、中国、ロシア、日本といった韓半島周辺国の個人や団体を対象に第三者制裁の適用について調査しています。
中国経由で北韓に外貨が流れているとの指摘がある中、第三者制裁は北韓への資金の流れを断つことが目的です。
アメリカ政府系放送のボイス・オブ・アメリカはこのほど、アメリカ国務省が北韓に対する制裁決議に違反する団体について独自に対応することを躊躇しないとの立場を明らかにしたと報じました。
独自の対応は「第三者制裁」を意味します。
アメリカによる第三者制裁は、主に中国やロシア、日本など、韓半島周辺国の企業や金融機関がターゲットになっています。
ボイス・オブ・アメリカの報道によりますと、アメリカ法務省は最近、北韓金融機関のマネーロンダリングに関わったとされるシンガポールと中国の企業について、アメリカ国内の資産を没収するよう求める訴訟を連邦裁判所に提起しました。
これらの企業は北韓と石炭などを取引きし、その過程で北韓の金融機関のマネーロンダリングにも関わったとする疑いがかけられています。
アメリカは同盟国の日本の金融機関についても第三者制裁を適用するための調査を進めています。
アメリカのニューヨーク・タイムズ紙はこのほど、アメリカ検察当局が北韓が絡むマネーロンダリング疑惑に関連して三菱UFJフィナンシャル・グループを調査していると報じました。
三菱UFJは、中朝国境地帯に拠点を置く中国籍の事業家と取引きしながら、事業家の身元や資金の流れを十分に把握していなかったとされています。
北韓と取引きしたことでアメリカによる独自制裁の対象になった中国やロシアの企業および金融機関は複数ありますが、同盟国の日本の金融機関が第三者制裁の調査の対象になったの異例です。
これはアメリカが北韓に対する制裁を強化していることを意味します。
アメリカは現在、国連安保理決議で禁輸品目に指定された品目を北韓と取引きした疑いがある船舶40隻と130の企業を調査していて、こうした動きは北韓への制裁網を強化することが目的だとされています。
ただ、アメリカは制裁を強化することだけに重点を置いているわけではありません。
アメリカは、南北の鉄道連結に向けた共同調査について制裁決議適用の免除を決定しましたし、一方では韓米合同軍事演習を延期、または規模を縮小するとの立場を示しています。
北韓に配慮した措置ですが、制裁を緩和したものではありません。
北韓が非核化に向けて具体的に動き出さなければ、制裁は維持するというのがアメリカの立場です。
米朝の非核化交渉が停滞する中、アメリカによる第三者制裁が強化される可能性が高まっています。
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