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第499話 地上波ドラマ不調はPD(演出家)不在が原因?

#アジュンマの井戸端会議 l 2019-04-04

玄海灘に立つ虹

© KBS

地上波が意欲的にオンエアしたドラマが相次いで不調を呈しています。

KBSの『町の弁護士 チョ・ドゥルホ2:罪と罰』は5%前後の視聴率が続いていましたが、だんだんと視聴率が上向き、最終回は9.3%でした。しかし朴新陽(パク・シニャン)、高賢廷(コ・ヒョンジョン)というスターを起用した期待には及ばなかった感があります。演出したPDのハン・サンウ氏と主演俳優との不仲説が持ち上がり、PDの交代もささやかれていました。また、一部の俳優が突然ドラマから降ろされたと主張し、制作サイドと俳優の所属事務所が対立した時期もあったといいます。


また、100億ウォンを超える製作費が投入されており、ドラマ王国と呼ばれていたMBCの自尊心を取り戻すことができる作品とされていた『アイテム』は3~4%台の視聴率にとどまりました。去年9月にクランクインしたこのドラマは当初1月末には撮影を終えている予定でした。しかし2か月近く撮影が延長となり、主演の朱智勳(チュ・ジフン)は2月中旬から予定されていた『キングダム2(ネットフリックスオリジナル)』の撮影を始めざるをえず、ドラマを掛け持ちしている状態になってしまいました。撮影期間が延びた分製作費も増えた上、この作品がメインPDとしてのデビュー作であるキム・ソンウク氏の経験不足とコミュニケーション不足を批判する声もあるということです。


3月初めにオンエアしたSBSの『ビッグイシュー』は、編集が終わっていない場面をそのまま流すという「放送事故」で物議をかもしました。水木ドラマの『ビッグイシュー』はドラマの完成度を上げるため、今週(3日、4日)はこれまでのダイジェスト版を放送するということです。放送前から演出のイ・ドンフン氏の撮影速度が遅すぎるという指摘が現場ではあったといいます。


地上波ドラマがこのようにハプニング続きなのは、実力とキャリアを兼ね備えた演出家が地上波テレビから姿を消しているからです。地上波3社を辞めていったドラマPDはこの3年間で30人以上に上ります。この人たちはtvNやJTBCなどケーブルテレビ局に移り、代表作を演出するようになっています。最近話題になったドラマは、『王になった男』(tvN。MBC出身)、『眩しくて(原題)』(JTBC。KBS出身)、『ボーイフレンド(原題)』(tvN。SBS出身)など、少し挙げただけでも、地上波出身のPDが演出した作品ばかりです。地上波からケーブル局などに移る理由はいろいろあると思われますが、巨額の移籍料が支払われる場合が多いようです。


後輩ディレクターの見本となり活動の中心となるべきPDたちに次々と辞められた地上波テレビ局は、まだ経験の浅い人に演出を任せたり、トレンドに密着しているとは言えない高齢のPDを起用したりという状況に陥っています。「信頼できる演出家がいない」と言える状況のもと、俳優の所属事務所や制作プロダクションには、地上波ドラマへの出演や制作を敬遠する雰囲気もあるといいます。外部のプロダクションの関係者によりますと、人気のある脚本家たちも、信頼できる演出家の多いケーブル局などと仕事をしたほうがよいと考える人が少なくないそうです。こうした状況すべてが地上波ドラマの質の低下につながることが懸念されており、そうなるとますます視聴者の関心を引けなくなるのではないでしょうか。

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