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重大な岐路に立たされている韓国の通商政策

#今週の経済の焦点 l 2019-08-05

週間経済フォーカス

© DOPCO

アメリカのトランプ大統領は先月26日、中国や韓国などがWTO=世界貿易機関で「発展途上国」として優遇措置を受けているのは不当だとして、WTOに制度の見直しを求めました。

また、アメリカは、韓国製の送油管に適用する反ダンピング関税率の引き上げを決定しました。

1995年のWTO発足以来、WTOでは先進国と途上国とを分けています。途上国に指定されれば、関税や補助金などで優遇措置を受け、自国産業を保護することができます。韓国は農業分野で途上国の地位を維持し、農業を保護しています。韓国が発展途上国から除外されれば、コメや唐辛子、ニンニクなどの海外からの輸入に高率の関税を適用している農産物の関税率が大幅に下がることは避けられません。農家に対する補助金も削減の対象となります。

米中貿易紛争や日本による輸出規制強化措置により厳しい状況に追い込まれている韓国。追い討ちをかけるように、アメリカが通商圧力を強め、韓国経済の先行きに暗雲が垂れ込めています。景気に関する総合的な指標である「景気動向指数」は、景気の現状を示す一致指数と景気の動きを予測する先行指数が3か月ぶりに揃って下落し、景気低迷はしばらく続くものとみられています。

韓国経済の先行き不透明感が強まるなか、一部の国との間で対立が発生しても、打撃を抑えられるよう、新たな通商戦略と企業のサプライチェーンの見直しが課題となっています。

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