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第571話 韓国の結婚観と「コロナ同棲」

#アジュンマの井戸端会議 l 2020-09-01

玄海灘に立つ虹

ⓒ Getty Images Bank

政府は8月19日に新型コロナウイルスへの警戒レベルを第2段階に引き上げ、社会的距離確保のための措置を強化しました。この措置により、50人以上が出席する室内での結婚式が禁止されました。


そのため、予定していた結婚式の規模を大幅に縮小したり、結婚式自体を延期するカップルが増えています。今年2月、新型コロナウイルスが流行した初期にすでに一度延期したカップルがもう一度式を延期したというケースもあります。こうした中、結婚式の日にちは延期したけれど、新居への入居は予定どおりに行い、なおかつ婚姻届けは出していないというカップルが出てきています。つまり、それぞれ一人暮らしをしていた男女が結婚式の日にちに合わせてそれぞれ住んでいた部屋を引き払うことになっていたのが、新型コロナウイルスの影響で結婚式は延期になったものの住むところがないということで、やむなく新居で同棲に踏み切る、などの場合で、こうした場合が「コロナ同棲」に当たります。日陰のイメージの同棲が、新型コロナウイルスをきっかけにオープンなものに変わっていくのでしょうか。


同棲は、韓国では、「一緒に住んでいて夫婦のように見えるけれど、堂々と人に明らかにできない理由がある男女」がするような日陰のイメージがまだまだ存在するのも事実です。同棲を暗いイメージにしている一番大きな理由は、同棲が持つそうしたイメージ、つまり「社会的な偏見」だと言えます。でも若い世代ではそうした偏見がだいぶ無くなってきています。統計庁の2018年の調査によると、13歳以上の男女のうち「男女が結婚しなくても一緒に住むことができる」に全面的に同意するとした回答は12.9%でした。「ややそう考える」は43.5%、「やや反対」が26.3%、「全面的に反対」が17.3%でした。賛成と反対だけに分けると、この調査が始まって初めて、賛成(56.4%)が反対を上回ったということです。この調査は統計庁が2年に一度行っているもので、2010年は賛成が40.5%でした。2018年の調査で、20代の場合は賛成が74.4% (「全面的に同意」22.1%、「やや同意」52.3%)、30代は73.2% (「全面的に同意」19.2%、「やや同意」54.0%)でした。一方、この世代の親の世代に当たる60歳以上65歳未満の場合、賛成が34.8%(「全面的に同意」4.7%、「やや同意」30.1%)、「やや反対」が34.4%、「全面的に反対」が30.8%と、反対が賛成を大きく上回っています。


韓国の結婚式が人をたくさん呼んでお祝いしてもらう文化であることも、「コロナ同棲」を増やしているという見方もあります。呼ぼうと思っていた人たちを全員呼べないのなら式を延期しようという人が多いのです。スモールウェディングという、家族や本当に親しい知人だけを読んで簡素に行う式も数年前から行われるようになりましたが、韓国社会全体に定着し切れていないのが現状です。


育児政策研究所が2016年12月に実際に結婚式を挙げた女性1173人を対象にスモールウェディングについての調査を行ったところ、回答者の67%が「できればスモールウェディングがしたかった」と回答していますが、実際にスモールウェディングをしたという回答は50.8%でした。スモールウェディングができなかった最大の理由は「家族の反対」(22.9%)で、次いで「人と違うことがするのがちょっと…」(19.1%)、「これまで出してきたお祝い金のことを考えて」(16.6%)などの順でした。 


ちなみに女優のカン・ソラさん(映画『サニー 永遠の仲間たち』主演)は、家族同士のお食事会というスモールウェディングに切り換えて予定通り結婚(8/29)、東方神起のチャンミンさんは、9/5の結婚式を来年に延期しています。

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