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韓国製の新型コロナのワクチンは?

#マル秘社会面 l 2020-12-02

玄海灘に立つ虹

ⓒ Getty Images Bank

欧米諸国では新型コロナのワクチンの臨床試験が本格化しているようですが、韓国ではどうでしょうか?韓国の製薬会社も新型コロナの治療剤やワクチンの開発に取り組んでいます。

韓国では10以上の製薬会社・バイオ関連企業で治療剤開発に力を入れています。セントリオンとテウン製薬は条件付きの許可申請計画を提出している状況です。ワクチンについては国内の企業は人間を対象にした臨床試験をするまえの初期段階にあります。

食品医薬品安全処の発表によれば現在、国内の製薬会社とバイオ企業11社が12個の治療剤の臨床試験をしています。この中で一番進んでいると評価されている治療剤がセントリオンが開発中の抗体治療剤「CT-P59」とテウン製薬の血漿治療剤「ホイスタジョン」です。

セントリオンは先月25日、臨床試験の第2相で被験者327人に抗体治療剤の投薬を行いました。中間結果を確認後、年内にも食品医薬品安全処に条件付きの使用許可を申請することを目標としています。セントリオンの関係者は「臨床試験を通じて有効性と安全性が立証されれば、患者に投薬する計画です。すでに9月から10万人分の治療剤の生産に着手しています」と語っています。

テウン製薬では臨床試験の患者の募集を終えました。来年1月の条件付き使用許可を目標としており、テウン製薬の開発本部長は「年内に臨床結果が出ると予想されているので、来年1月には緊急使用承認を受けることを目標に当局と協議しています」と語っています。

このように期待感が高まっている治療剤とは違い、ワクチンの開発は遅れています。現在は3つのワクチンが臨床試験を行っています。

SKバイオサイエンスは新型コロナワクチン候補物質「NBP2001」の第1相の臨床試験計画(IND)に対する承認を食品医薬品安全処から受け、直ちに臨床試験に入ると先月24日に明らかにしました。これですでに6月に第1相の臨床試験に入ったジェネクシンに続いて国内企業では2番目に臨床試験に着手することになりました。

国産のワクチンは外国の製薬会社に比べてまだ初期段階なので実用化には時間がかかりそうだというのが業界の意見です。業界では国産のワクチンは早くても来年下半期以降になるだろうという見方をしています。

このように欧米諸国に比べて新型コロナの治療剤やワクチンの開発が遅い理由の一つが、皮肉なことに欧米諸国に比べて患者数が少ないことにあります。また国民の臨床試験に対する否定的な認識も臨床試験を遅らせていると指摘されています。一部の企業は食品医薬品安全処から臨床試験の承認を受けても、患者募集に人が集まらずデータの確保ができずにいます。

製薬業界の関係者は「被験者を募集することが本当に難しい。一部の製薬会社は海外でも臨床試験を進行させて、開発の速度を速めようとしているが、そうすると費用負担が大きくなる」と述べています。

では国内で開発したワクチンいつ頃出てくるのか。

まず国内では先頭を行くジェネクシンの成永チョル(ソン・ヨンチョル)会長は「来年上半期に臨床第2b相と第3相を同時に進め、来年9月には食品医薬品安全処に販売許可を申請できるだろう」と述べています。そしてSKバイオサイエンスは「これから臨床第1相に入るが、まだ臨床第2、3相の日程については予測しがたい」という立場です。SKバイオサイエンスの安宰鏞(アン・ジェヨン)代表は「世界で最初に出てくるワクチンよりやや遅れても、安全性と有効性が確実に検証された新型コロナワクチンを作るというのが我々の目標」と話しています。

国産のワクチンにはまだ時間がかかりそうですが、治療剤はもうすぐのようで少しだけ安心しました。

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