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第641話 「韓流ビザ」について

#アジュンマの井戸端会議 l 2022-02-08

玄海灘に立つ虹

ⓒ YONHAP News

韓国の歌(KPOP)やドラマ(Kドラマ)、コスメ(Kビューティー)など、韓流文化はK(韓国)という頭文字が付けられ、世界的に関心の的となっています。世界にこうした韓国の文化をさらに広めるため、韓国政府が新しいビザをつくることにしました。その名も「韓流ビザ」です。


韓流ビザは、KPOPなどの韓流文化を韓国現地で習いたいという外国人留学生のための短期(1年~2年)ビザで、韓国法務部が今年中に取り入れるとしています。韓流を学ぶ目的で海外からやってきた留学生が韓国に滞在するには、韓国国内の大学で関連学科に進学して学生ビザを取得するか、あるいはSMエンターテインメントなどの芸能事務所と契約を結び就業ビザを取るなどの方法が取られていました。それが、韓流ビザが導入されれば、ダンスアカデミーや演技スクールなど個人が運営する教育機関に登録して授業を受けるだけでも、その教育機関を通じてビザを取得できるという制度です。


韓流ビザができることに海外の韓流ファンはもろ手を挙げて歓迎している様子です。特に中国のポータルサイトでは、このニュースが流れた日だけで300万件以上検索されたということで、関心の高さがうかがえます。しかし、韓国国内での韓流ビザに対する見方は分かれています。「外国人が韓国で韓流文化についてじかに習うのは、韓流を世界にさらに広めることができる契機になるだろう」という肯定的な意見もありますが、「海外でなくとも韓国にもいくらでも人材はいる」「ただでさえ中国からの留学生が多い状況で、さらに中国から留学生を受け入れるというのか」「ダンスアカデミーなどに登録すればビザをもらえるというのはいくらなんでも手軽すぎないか」などと批判的な見方も少なくありません。


こうした意見に対して、法務部の関係者は「特定の国の国民を対象にしているわけではない上、あくまでも短期ビザ」であるとし、「例えばダンスアカデミーならどこでもビザをもらえるというのではなく、文化体育観光部との協議を経て、検証された教育機関に登録した場合に限る計画で、具体的な対象や期間、導入する時期などは十分に議論したうえで決定する」としています。


ちなみに韓国に滞在している外国人留学生の数は、2020年の時点で約17万人。このうち一番多いのは中国人で6万7030人、約43.6%を占めています。留学生全体の数が10万人を超えたのは2019年のことで、2009年は5万人しかいませんでしたから、約10年で3倍以上に増えていることになります。外国国籍の留学生が2000人を超えている大学は全国で12校にのぼっています。

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