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第724話 韓国で軽自動車の人気が復活

#アジュンマの井戸端会議 l 2023-09-19

玄海灘に立つ虹

ⓒ Getty Images Bank
中型、大型車が中心になっている韓国の自動車市場で、8月、大きな変化がみられました。韓国の軽自動車のシェアが急激に増えたのです。現在韓国で販売されている軽自動車はレイ(起亜)、キャスパー(現代)、モーニング(起亜)の3種になりますが、この3種がすべて、先月の販売台数トップ10入りを果たしたのです。

軽自動車は、一時は若い世代の初めての車として人気がありましたが、輸入車や高級車ブームの中でだんだんすたれていきました。その軽自動車は2012年に21万6221台を売り上げてから9年連続で減少し2021年には9万8781台にまで減少していました。それが去年、13万4294台に増えています。去年から軽自動車人気復活の兆しはあったことになります。もう一つ、以前若者たちに人気があったときは入社シーズンの2~3月に軽自動車の需要が集中していたのですが、今回は8月に販売台数が増加したため、業界ではますます異例の現象と受け止められています。

国土交通部によりますと、8月の軽自動車登録台数は1万278台で、前の月の7月に比べて3.7%増えています。8月の車全体の販売台数は前の月の7月に比べて11.6%減少しているため、軽自動車を除いた他の車種の販売台数は減っているとみてもよいでしょう。ちなみに売り上げはレイが6位(3793台)、キャスパー7位(3692台)、モーニングが10位(2762台)でした。軽自動車を買う年齢層も変わってきています。朝鮮日報が自動車市場調査を行う研究所と軽自動車を購入した年齢層について調査したところ、今年1月~8月、軽自動車を最も多く購入した年齢層は40代(1万7208台)で、次いで50代(1万5808台)、30代(1万4030台)、20代(5267台)などの順となっています。40代と50代が軽自動車購入者全体の半数以上(51.6%)を占めています。このことについて、自動車業界では、景気の低迷で、宅配やデリバリーの副業をする40代~50代が増えているからではないかと分析しています。

また、軽自動車は車中泊キャンプ向けとしても人気が高くなっています。後ろの座席を前に倒すと、大人二人が横になれるほどの平らなスペースが確保できるようになっているということです。テントを車につなげることも可能なので、「セカンドカーとして軽自動車を買う人も増えている」(起亜自動車の関係者)といいます。

経済的な理由も大きいのではないかとの見方もあります。中大型車の価格が上昇していている上、安定していた原油価格も値上がりしています。軽自動車は燃費もよいですし、油類税(ガソリンや軽油など1リットル当たり決められた額で課される税金)の払い戻しを受けられるなどのメリットがあります。車自体の価格が相対的に安いのは言うまでもありません(1100万ウォン台~2000万ウォン台前半)。今年下半期から来年にかけて軽自動車の電気自動車モデルが相次いで発売されるそうで、軽自動車の人気は当分の間続くだろうと分析されています。

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