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犬おやじ

#クリックK l 2016-03-29

玄海灘に立つ虹

犬おやじ
SBSのドキュメンタリー番組で「犬おやじ(개저씨=ケジョッシ)」が取り上げられ、話題になっています。
「ケジョッシ」とは「개=犬」と「아저씨=おじさん」を掛け合わせた言葉で、横暴な振る舞いをする中年男性を指します。SNSを中心に使われるようになった言葉ですが、ここ3年間SNSで「犬おやじ」が使われた背景を分析したところ、主に会社の上司を指していることがわかりました。年齢や地位を武器にして若い人たちを従えようとする上司をこう呼んでいることが多いということです。また、内容を見てみると、女子社員に対するセクハラ(スキンシップ、性的冗談など)や飲み会への出席の強要、業務以外の雑用を押しつけるなどを当然のことと考えており、常々「苦労知らず」「根気がない」などと若い世代を批判しているのが特徴的です。SNSからは、これら犬おやじに対して、若い世代は怒りというより嫌悪感に近い思いを抱いていることが読み取れます。
このように「犬おやじ」という言葉が生まれた背景には、世代間の葛藤が深刻化したことが挙げられると言われています。韓国は朝鮮時代より儒教の教えが根付いており、年長者を敬うことや男性優位は当然と考えられていました。それに加えて、男性の義務である兵役期間中の軍隊での序列文化も、犬おやじの増殖の原因となっていると指摘されています。ところが、急激な現代化の過程で儒教思想は薄れ、軍隊での上下関係もさまざまな問題から以前ほど厳格でなくなっていることにより、世代間の考え方の違いが大きくなってしまいました。
こういった世代間の葛藤を解消するためには、原因と言われる儒教思想や軍隊文化の希薄化を元に戻すのではなく、お互いの世代の文化を理解することが重要だと指摘されています。また、頻繁にコミュニケーションをとることでお互いの個人的な立場も理解するように努めるうちに、世代間ギャップを埋めようとする努力に自然とつながるでしょう。

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