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経済

ナノ医薬品の技術を研究・開発する「バイオシネティックス」

#韓国技あり企業 l 2019-07-29

© Bio-Synectics

きょうご紹介した企業は、ソウル市衿川(クムチョン)区にある中小企業で、ナノテクノロジーを応用した医薬品、ナノ医薬品の技術を研究・開発している「バイオシネティックス」です。

「バイオシネティックス」は、今月3日から3日間、京畿道で開かれたナノ融合技術の展示会「ナノコリア2019」で、「産業通商資源部長官賞」を受賞しました。

今回受賞したのは、水に溶けにくい粒子をナノ構造にして水に溶けやすくする技術です。医薬品や健康食品の主な成分となる生理活性物質は、水に溶けにくい性質、難溶性を持っていることが多く、飲んでも腸から吸収しにくかったりします。「バイオシネティックス」が開発した技術は、すでに市販されている医薬品や新薬候補化合物を可溶化、つまり水などの溶媒に溶けやすくすることができます。その結果、飲んだ薬が血液中に入った割合を示す生物学的利用率を高めることができます。


© Bio-Synectics

バイオテクノロジー分野のベンチャー企業で機能性飲料を開発する仕事をしていた「バイオシネティックス」のキム・ガプシク代表は、ナノテクノロジーを用いれば薬の副作用を抑え、その作用を最大限に発揮させることができる新しい薬剤投与技術、薬物送達システムを開発できると考え、2004年に会社を立ち上げました。

そして設立から2年後、難溶性の物質、つまり水などの溶媒に対して溶けにくい物質をナノ構造にして溶けやすくする技術を開発しました。去年からは、アメリカの国立がん研究所の傘下にある研究所と共同でナノテクノロジーを駆使した抗がん剤の開発に向けた研究を行っています。世界で最も多く使われている抗がん剤である「ドセタキセル」をナノ粒子の製剤にするための研究で、抗がん剤の副作用を減らし、抗がん剤を細胞に効果的に送り込んで治療効果を高めることができると期待されています。

「バイオシネティックス」は、世界市場を目指してきょうも研究開発に励んでいます。

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