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文化

崔一男(チェ・イルナム)の中編小説「流れる太鼓」

2020-04-21

ⓒ Getty Images Bank

「父さん、なんで帰ってきたんですか。

私が母さんと一緒に、米軍の食べかすから

タバコの吸い殻を取り除いてお粥を作って空腹をしのいでいた時、

父さんはどこで、何をしていたんですか。

田舎の三流劇場で芸人たちの調子を取っていたんですか。

父さんは最後まで私の前に姿を現わしてはならなかったのです。

家族の前で父さんは太鼓を叩く芸人ではなく、

普通の父親でいてくれればいいんです。」


“아버지, 왜 돌아오셨습니까.

 제가 어머니와 양키담배를 골라낸 꿀꿀이 죽으로 

 주린 배를 채우고 있을 때,

 아버지는 어디서 무얼 하셨습니까?

 시골의 3류극장에서 소리꾼들의 장단을 맞추고 있었습니까?

 아버지는 끝끝내 제 앞에 현신하지 말아야 옳았습니다.

 아버지가 우리 가족의 면전에서는 북장이가 아니라는 사실을

 알아주셨으면 하는 겁니다. 그냥 아버지로 남아있으면 됩니다”



息子にとって、父親、ミンじいさんの太鼓は貧困と苦痛の象徴だったのです。



「おじいちゃん、この太鼓でポップソングの伴奏をしたら、どうなるんでしょうね。」

「スギョン、兄さんが逮捕されたのは、わしやこの太鼓と関係があるんだろうか。」


ドン ドン ドン カッ カッ


「そんなことありませんよ。それよりもいつも不思議に思うのは、

お兄ちゃんは私より4歳年上でしょ?

それなのにお兄ちゃんの耳には魅力的に聞こえる太鼓の音が

私には雑音にしか聞こえないんです。

何の違いがあるんでしょう?」

「どうもソンギュはわしに似て、

いそがしく歩き回る厄運を持って生まれたようだ。

そんな厄運とデモはどう違うのかね。」


カッ ドンドン カッ


「おじいちゃん、私の話は聞かないで何を言ってるんですか?」

孫娘のおしゃべりをよそに、

ミンじいさんは目を閉じたまま、いっそう大きく太鼓を叩いた。


“할아버지 이 북으로 팝송 반주를 하면 어떻게 될까요?” 

“수경아, 늬 오래비가 붙들려간 게, 나나 이 북과도 관계가 있겠지?


둥 둥 둥 딱 뚝


“무슨 상관이 있겠어요. 그보다도 궁금한 게 있어요.

 오빠와 저와는 네 살 터울이거든요.

 그런데 오빠는 할아버지의 북소리에 푹 빠져있고,

 솔직히 저는 잡음으로만 들려요. 그 차이는 무엇일까요?”

“아무래도 그 녀석이 내 역마살을 닮은 것 같아. 

 역마살과 데모는 어떻게 다를까”


딱 둥둥 뚝.


“할아버지, 지금 무슨 말씀을 하고 계세요.

 제 말은 들은 둥 만 둥 하구요”

손녀의 새살거림을 한 옆으로 제쳐놓으며

민 노인은 눈을 지그시 감고 더 크게 북을 두드렸다. 



#インタビュー:文芸評論家 チョン・ソヨンさん

太鼓はミンじいさんと息子、そして孫のソンギュ、三代の人生を川のように横切って流れています。ミンじいさんにとって人生そのものだった太鼓はその息子にとっては苦しさと貧しさの象徴でした。そして、孫のソンギュにとっては、祖父と父親を互いに理解させる道具として、さらには現実世界を支配するさまざまな権威、権力に抵抗する庶民の叫びとして太鼓の音をとらえているのです。




作家:崔一男(チェ・イルナム)(1932.12.29~ 、全羅北道全州市生まれ)

デビュー:1956年 小説「離縁」

受賞:1986年 李箱文学賞

2012年 第61回ソウル特別市文学賞文学部門など

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