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論点

北韓が再びミサイル発射

2019-05-11

ニュース

ⓒ KBS News

北韓が再び短距離ミサイルとみられる飛翔体を発射しました。

韓国軍当局によりますと、北韓は9日に、北西部の平安北道亀城から韓半島東の海、東海へ向けて2発のミサイルを発射しました。

また、西の西海へ向けて口径240ミリの多連装ロケット砲も発射しました。

ミサイルはそれぞれ270キロと420キロ飛行し、高度はおよそ40キロでした。

北韓が飛翔隊を発射したのは今月に入って4日に続いて2回目です。

4日に東部の元山付近から発射した飛翔体の飛距離は200キロ前後でした。

北韓の国営朝鮮中央通信は10日、金正恩委員長が9日に朝鮮人民軍西部戦線防御部隊の火力攻撃訓練を指導したと写真付きで伝えました。

軍事専門家は写真をもとにこのミサイルがロシアの短距離弾道ミサイル「イスカンデル」の北韓版とみています。

「イスカンデル」は射程500キロで韓国全土が射程内に入ります。

北韓が発射したミサイルについて、アメリカと日本は弾道ミサイルと断定しましたが、韓国軍当局は弾道ミサイルかどうかの判断を避けました。

韓国軍当局が弾道ミサイルかどうかの判断に慎重なのは、米朝非核化交渉の決裂を避けるためとみられます。

一方、アメリカ国防総省は9日、北韓が発射した短距離ミサイルと推定される飛翔体について「複数の弾道ミサイル」との分析結果をまとめました。

北韓が発射した飛翔体が国連安保理決議違反にあたるとされる弾道ミサイルだとアメリカ国防総省が断定したことで、アメリカ政府による北韓への圧力は今後も維持される見通しです。

ただ、トランプ大統領は10日、政治専門紙「ポリティコ」とのインタビューで、北韓が国連安保理決議違反となる弾道ミサイルを発射したことについて、「短距離ミサイルなので北韓が信頼を破ったとは受け止めていない」と述べ、問題視しない考えを明らかにしました。

また、金正恩委員長との友好関係が損なわれる可能性について、「いずれかの時点でそうなる可能性はあるにしても、今の時点ではそんなことは全くない」として、両者の関係は引き続き良好であるとの認識を強調しました。

トランプ大統領としては、非核化交渉を維持する態度を維持しつつも、ミサイル発射に踏み切った北韓の真意を見極める方針のもようです。

一方、2回のミサイル発射はいずれも短距離だったことから、北韓としても現時点ではアメリカとの交渉が決裂しないよう、挑発のレベルを調節しているものとみられます。

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