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論点

ソウル市長、遺体で発見

2020-07-11

ニュース

ⓒYONHAP News

朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長が10日午前0時過ぎ、ソウル市内の山中で遺体で見つかりました。

朴元淳市長は9日朝、予定されていた朝食会をキャンセルするなど、すべての日程を取り消し、ソウル市庁には「体の具合が悪くて出勤できない」と電話で伝えていました。

朴元淳市長はこの日、丁世均(チョン・セギュン)国務総理との昼食会や国家均衡発展委員会委員長との面談なども予定されていました。

朴元淳市長は午前10時44分に公邸を出たあと、行方が分からなくなっていました。

朴元淳市長の娘は午後5時17分、警察に電話し「父が遺言のような言葉を残して出ていったが、携帯電話の電源が切れている」と届け出ました。警察は防犯カメラや携帯電話の発信から、市長公邸からおよそ1.7キロ離れた公園で朴市長の足取りが途絶えていることを確認し、午後5時30分頃から600人近い警察官や消防士を動員して本格的に周辺の捜索を始めました。

捜索開始からおよそ7時間後、警察は公園近くの山中で朴元淳市長の遺体を発見しました。

朴元淳市長は1956年に韓国南部の慶尚南道昌寧で生まれ、検察官を経て、人権弁護士として活動、1994年には市民団体「参与連帯」の設立に貢献し、2011年にソウル市長補欠選挙に出馬して当選、政界入りしました。

2014年と2018年のソウル市長選挙でも再選を果たし、2022年の大統領選挙の有力候補としても名前が挙がっていました。

一方、朴元淳市長をめぐっては、元秘書に対するセクハラ行為に関して告訴状が8日に警察に提出されていたことが分かりました。

警察は告訴状を受理したことを確認しましたが、朴元淳市長が死亡したことから「公訴権なし」で捜査を終了するとの方針を明らかにし、告訴に関する詳細は公開しませんでした。

警察はプライバシー保護を理由に朴元淳市長が死亡した経緯については明らかにしていませんが、「事件の痕跡は見当たらない」としていて、セクハラ行為の告訴に関連して自殺したのではないかとみられています。

朴元淳市長は女性人権運動にも積極的に参加し、性犯罪やセクハラを糾弾するメッセージを度々発信してきたこともあって、セクハラ疑惑のさなかに死を選んだことに、市民の間では動揺が広がっています。

ソウル市は10日朝、緊急記者会見を行い、行政第1副市長が市長代行を務めることを明らかにしました。

新たな市長は来年4月の補欠選挙で選出されます。

今年4月には韓国第2の都市、釜山市長も同じくセクハラ疑惑で辞任したばかりで、来年4月の補欠選挙では韓国2大都市の市長の出直し選挙を同時に行うことになります。

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