オマンドゥは韓国の餃子で、小麦粉の代りに白身魚の皮や身でつくった皮で肉などを包んでいただく料理。朝鮮時代の王宮でとても重要なメニューで、朝鮮時代の初期から食べられていた。中国に由来する餃子を完全に朝鮮のものにした料理で、小麦粉ではなく魚の身を使った、とても高級な料理。魚の身を皮にするために片栗粉を使うなど、高度な技術が駆使されている。
主な材料 :
オマンドゥの皮 : たら1尾
オマンドゥの具 : 牛肉(ランプ)100g、しいたけ3枚、もやし50g、韓国かぼちゃ200g、
きゅうり100g、豆腐100g、
ヤンニョム(味付け) :
牛肉としいたけの味付け : しょうゆ大さじ1、砂糖大さじ1/2、
にんにくのみじん切り小さじ1、ごま油小さじ1、ごま小さじ1、こしょう小さじ1/8
オマンドゥの具の味付け : にんにくのみじん切り小さじ1、ごま油大さじ1、ごま小さじ1、
こしょう小さじ1/4
その他 : 松の実大さじ1、片栗粉大さじ2
たれ : しょうゆ大さじ1、酢大さじ1、砂糖小さじ1
たらは内臓を抜き、皮をむいてきれいに手入れする。 たらは横5cm、縦7cmぐらいの大きさに薄く切り、塩、こしょうをして10分ぐらいおき、ペーパータオルで水気をとる。 ぎゅうにくとしいたけは長さ3 cmの千切りにし、材料の調味料で味付けして炒める。 もやしは塩小さじ1/2を加えた熱湯でゆでて水気を切り、2cmぐらいに切る。 きゅうりと韓国かぼちゃは3cmぐらいの輪切りにし、かつらむきする。さらに千切りにし、塩をまぶして10分ぐらいおく。どちらも水気を絞って別々に炒める。 豆腐はつぶして水気を除き、味付けしておいた牛肉としいたけ、ゆでたもやし、きゅうり、韓国かぼちゃといっしょに混ぜ合わせる。 たらの身の内側に片栗粉を少量まぶし、たらの身を広げて具を大さじ1ぐらいのせ、さらに松の実を2個のせて、4~5cmの長さに巻く。 表面にも片栗粉をまぶし、形を整える。 蒸し器に布巾を敷き、つくったオマンドゥを並べて蓋をして、強火で10分ぐらい蒸す。 たれを添えていただく。 ☑ オマンドゥの皮に使う魚は、ほんにべやたらなど白身魚がよい。
☑ 薄く切った魚に塩、こしょうをすると、味付けにもなるが、塩が魚の身を引き締めてくれる。
☑ 味付けした牛肉としいたけは、あっさりした食感を出すために、炒めるときに油をひかないのがこつ。
☑ もやしや大豆もやしは独特の臭みがあるので、ゆでるときには最初から蓋を開けるか、蓋をしてゆでるのがよい。
☑ 具の材料の豆腐は水気をよく絞らないと、皮で包んだときに水気で皮がやぶれてしまう。
☑ 魚の身の皮をうまくくっつけるために片栗粉をまぶしたり、ゆでたせりで結ぶのもよい。
キム・スジン院長: 韓国料理研究家
現在、韓国の味研究会理事、フード・アンド・カルチャー・コリア・アカデミー院長
韓国で初めての「映画の飲食監督」として、料理の新分野を開拓
代表作 <霜花店(サンファジョム)−運命、その愛>、<美人図>、<王の男>、<食客>