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ライフスタイル

第481話 修学能力試験のマーケティングに有名大学も参戦

#アジュンマの井戸端会議 l 2018-11-15

玄海灘に立つ虹

© BOBSNU / YONSEI MILK / Kubakery

大学入試のための修学能力試験を前に、製菓業界を中心にマーケティング合戦が展開されるのは毎年のことです。しっかりくっつく(合格)するようにという願いをこめたお餅、四者択一問題で答えがわからない場合、正しい答えをうまく選べるように(チッタ(さす)という韓国語に由来))とフォークなど、主に韓国語の語彙に由来する、すっかりおなじみになった商品の他にも、さまざまな趣向を凝らした商品が、合格祈願商品として大々的に売り出されています。


そのマーケティング商戦に「SKY」と略される3大有名大学も参戦していて、話題となっています。

ソウル大学では、先月末から、校内の生協のホームページで、豆乳+文房具などのセットを販売していました。ソウル大学は技術持株会社(大学が保有する技術や研究成果の事業化を図るため、産学協力団が、大学が保有する知的所有権を利用してつくった会社のこと。ここでの収益は大学の発展に投じられる)という形で、黒豆でつくった豆乳を2015年から大型スーパーなどで売っています。ソウル大学が開発したということで売れているこの豆乳に、シャープペンシルやサインペン、修正テープ、携帯カイロなどをいっしょにしたセットで、値段は9500ウォンです。


ソウル大学の黒豆の豆乳が人気を得たことで、もともと乳製品を販売していた延世(ヨンセ)大学も、去年から黒豆の豆乳を売り出しています。それに大学のロゴマークの鷲が印刷されたダークチョコレートバーが、合格祈願商品として売られています。最近の子どもたちはお餅をあまり好きでない子もいますし、たくさんもらってもいっぺんには食べられないので、その代わりとして保存のきくチョコレート類を受験生にプレゼントすることも多いのです。


そして高麗(コリョ)大学では、「コデ(高大)パン」というブランドを立ち上げ、そこでお餅やパン類を販売しています。もちろん大学のシンボルマークが印刷されている包装紙が使われています。合格ボールペンと名付けられたボールペンも売っています。


修学能力試験に関連した産業はネット上でも盛んです。といっても、必ずしもネットで商品を買うものばかりではありません。たとえば動画投稿サイトのユーチューブで聴くことができる「名門大学騒音動画」というものがあります。「ソウル大学法学部図書館のホワイトノイズ」、「延世大学中央図書館のノイズ2時間」などのタイトルのついた動画(?)が人気なのです。ちなみに私が見た(聴いた)のは「ソウル大学図書館のホワイトノイズ2時間」という動画です。動画とはいいますが、図書館内部の同じ写真が見えるだけなので正しくは動画ではありません。2年前に掲載されたこのビデオは、11月13日現在、227万2000回あまり再生されていました。


修学能力試験が終わってからは、大学に関連する商品ではなく、今度はデパートや化粧品、アパレル業界の出番です。「受験票を持っていれば割引」などのいわゆる受験票マーケティングが展開されるからです。修学能力試験は受験生にとって実力が試される大事な試験で、国を挙げて受験生をサポートするほどの重大事であるだけに、マーケティングにも大々的に活用されています。

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