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ライフスタイル

第685話 OTT同士の競争がますますし烈に

#アジュンマの井戸端会議 l 2022-12-13

玄海灘に立つ虹


有料でコンテンツ配信サービスを行っているOTTは、韓国で初めてサービスを始めたのがネットフリックスで、それ以降は次々といろいろなサービスが出てきました。それらがそれぞれにオリジナルのコンテンツを作るようになり、今ではそうしたオリジナルのコンテンツがかなりの水準に達しているものが多く、話題性も高くなっています。


最近では、国同士の境界もあいまいになり、是枝裕和監督の「ブローカー(邦題:ベイビーブローカー)」)などのように、外国の監督が韓国映画を手掛けるようにもなっています。そんな中で、またしても韓日合作ドラマが出ました。日本の三池崇史(みいけ・たかし)監督が演出した「コネクト」です。12月7日にディズニープラスで公開されました。

三池監督は、2004年に韓国、日本、中国が合作したオムニバス映画「スリー、モンスター(邦題:美しい夜、残酷な朝)」に参加しており、日本のテレビドラマを演出したことはありますが、OTTシリーズの演出は初めてです。「コネクト」は、シン・デソン作家の同名のウェブトゥーン(2019~2020)が原作です。片目を奪われたまま殺害された主人公がミステリーに復活し、自分の目を移植された人とつながり、復しゅうに乗り出すというストーリーです。俳優のチョン・ヘインとコ・ギョンピョ、女優のキム・ヘジュン主演。


OTTごとにジャンルも作品も多様化し、多様な試みが行われるようになったせいか、OTTを頻繁に乗り換える視聴者が増えているということです。1ヶ所のOTTだけと忠実に契約を守っていくよりも、自分の好みや状況に応じて他のサービスに乗り換えるのです。OTTサービスを行っている企業は、視聴者のこうした乗り換えを防ぐために、新たなコンテンツをどのような方式でお披露目すべきか、苦慮している様子です。


作品を公開する方式は、OTTでもっとも大きな割合を占めているドラマの場合、すべての回を一度に見せる「全話一挙公開」と、一定期間に一定の回を公開する「順次公開」に分けられます。まず最大手のネットフリックスは、公開日にすべての回を一度に見せる一挙公開の方式を採択しています。週に1話か2話放送されているテレビドラマと最も違う、差別化された点としてアピールしています。ドラマを一度に最後まで見る「一気見(イッキ見)」という視聴方法を一般的にした方式でもあります。一度に集中して鑑賞できるため、没入度が高まり、視聴者の評価が即刻、爆発的に出てくるという特徴があります。この一気見が、ネットフリックスオリジナルドラマである「イカゲーム」の人気要因であり、ネットフリックスがテレビに代わってコンテンツを楽しむ新たなプラットフォームに浮上した理由として挙げられています。


ネットフリックス以外のOTTではだいたい、順次公開の方式が取られています。オリジナルドラマや人気ドラマの需要を一定の期間継続させ、知名度を高める目的で、順次公開する場合が多いです。ところが、「コネクト」については、ディズニープラスは全6回を一挙に公開しました。一気見に慣れた視聴者の不満もありましたし、順次公開だと作品に対する反応が相対的に遅いことが影響したものとみられています。

ただ、順次公開は、企業としては次の新作が公開されるまで時間を稼ぐことができるのが、最大のメリットです。そのため、オリジナルのコンテンツが相対的に少ないプラットフォームで使われている方式となっています。ディズニープラスが「コネクト」を全話一度に公開することができたのも、次の新作を公開する準備ができているからです。ディズニープラスは、「コネクト」の公開2週間後に、チェ・ミンシク主演の大作「カジノ」の公開を控えています。

OTTサービスの間の競争はますます熱を帯びている様相です。

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