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ⓒ YONHAP News
今日4日から13日まで釜山で釜山国際映画祭が開催されます。すっかり日本にもお馴染みになった映画祭ですが、今年は開催までにいろいろと問題があったようです。新聞には先月5日に「ソン・ガンホ、釜山映画祭救援投手に」という記事までのりました。一体何があったのでしょう。
今年5月、ホ・ムンヨン執行委員長、チョ・ジョングク運営委員長が相次いで辞退し、さらにイ・ドングァン理事長まで辞職するという事態が起き、さらにホ執行委員長のセクハラ疑惑まで飛び出しました。そのため釜山国際映画祭の執行部は大きく混乱し、映画祭を予定通りに開催できるか不透明な状況でした。しかし結局映画祭は職務代行体制を整え、俳優のソン・ガンホさんが映画祭の顔として開会式のホストとなりました。そのため今年の釜山国際映画祭の一番の特徴は執行委員長、運営委員長、理事長がすべて空席のまま開かれるということです。そして映画祭側から要請を受けた俳優のソン・ガンホさんがホストとして映画祭を訪れる各国からの映画関係者を迎える役割を果たすことになりました。
今年で28回目を迎える釜山国際映画祭、今年の上映作は269本、公式招待作が69カ国の209本で、その他にコミュニティとして60本が上映されます。会場は4会場、24館で上映されることになります。開幕式にはチャン・クンジェ監督コ・アソン主演の韓国映画「韓国が嫌いで」が上映されます。この映画はチャン・ガンミョンの小説「韓国が嫌いで」が原作で、この小説は日本でも翻訳出版されています。また日本語放送でも去年の8月に成川彩(なりかわあや)の優雅なソウル生活で小説も映画も紹介されました。
また閉幕式には中国のニン・ハオ監督の「映画の皇帝」が上映されます。また開幕式には「今年のアジア映画人賞」の授賞があり、今年は香港を代表する映画俳優のチョウ・ユンファさんが受賞し、彼の最新作「ワン・モア・チャンス」と代表作の「男たちの挽歌」「グリーン・デステイニー」も上映されます。
また日本からは是枝裕和(これえだひろかず)監督の、カンヌ映画祭で脚本賞を受賞した「怪物」がガラ・プレゼーションで上映されます。映画祭には是枝監督も出席し、さらに今回映画祭側は是枝監督の特別グッズも制作しました。グッズには是枝監督の12作品をモチーフにしたバッジ、ポストカード、ブックレット、ミニポスターがセットになって入っており、映画祭の会場「映画の殿堂」の観客ラウンジで販売されます。
また今年3月に亡くなられた坂本龍一さんを偲ぶプログラムもあります。坂本さんの「最後のコンサート」を記録したドキュメンタリー「Ryuichi Sakamoto|Opus」が上映されます。この映画はイタリアのベネチア国際映画祭でも公式上映された作品で、ピアノに向かった坂本龍一のこん身の演奏を白黒映像で撮影したものです。息子でもある映像作家の空音央(そら・ねお)さんが監督しています。
その他にも日本からは濱口竜介(はまぐちりゅうすけ)監督の「悪は存在しない」、岩井俊二監督の最新作「キリエのうた」、石井裕也(いしいゆうや)監督・宮沢りえ主演の「月」、戸田彬弘(とだあきひろ)監督・杉崎花主演の「市子」、行定勲(ゆきさだいさお)監督・綾瀬はるか主演の「リボルバーリリー」などが上映されます。
また釜山国際映画祭の教育プログラム「アジア映画アカデミー」の今年の校長には日本の諏訪敦彦(すわのぶひろ)監督が選ばれました。諏訪監督が校長を務めるアカデミーには37の国と地域から503人の応募があり、この中から選ばれた参加者が専門教育とメンタリングを受けて短編映画を製作し映画祭開催中に上映されます。執行部の総辞職など、開催までいろいろと問題のあった釜山国際映画祭ですが、どうか最後まで無事に、そして華やかに開催されることを願っています

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