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ライフスタイル

第737話 ジェンダーレスファッションが流行しています

#アジュンマの井戸端会議 l 2023-12-19

玄海灘に立つ虹

ⓒ Getty Images Bank
特に若い世代の間で、ジェンダーレスファッションが人気を集めています。
ジェンダーレスファッションとは、「女性らしさ」「男性らしさ」にとらわれない、中性的で自由なファッションのことです。
ジェンダーレスファッションでは、一般的に中性的なアイテムを取り入れることが多いです。たとえば、男性が脚のラインが出るスキニーパンツやスカートを穿く、レースなどを取り入れる、女性が体のラインを拾わないオーバーサイズの服を着る、女性の着こなしにミリタリーアイテムやオーバーサイズのトップスなどを取り入れるなど、男装や女装というわけではなく、男性的とも女性的とも言えないような服装をするのがジェンダーレスファッションの特徴です。服装だけなく男性がネイルやメイクをしたり、ピンクやパステルカラーを取り入れたり、華やかなフラワープリントのパターンが使われたアイテムを身に着けたりします。女性の場合は中性的でシンプルなカラーのアイテムを選ぶ着こなしが多くなります。

ジェンダーレス市場が拡大していることで、韓国のデパートやファッション業界も変化しています。男性服、女性服に分かれていたフロアを統合するなどの動きが出ているのです。たとえば、現代百貨店では、韓国のデパートとしては初めて、女性と男性に分かれたファッションチームをなくしており、ロッテ百貨店でも今年から女性ファッションチームと男性ファッションチームを、ファッション部門という一つの組織の下に置き、一人のチーム長が統括するようにしました。

組織だけでなく売り場にも変化が起きています。ザ現代ソウル(現代百貨店ヨイド店)は2021年のオープン当時から3階を男性ブランドと女性ブランドが混在するフロアにしています。他の支店でも同じような試みをする計画だということです。またロッテ百貨店でもロッテワールドモール(ソウル蚕室)の地下と釜山本店の7階を同じように運営しています。こうした動きが出ているのは、若い世代を中心に、男性ブランドの服を買う女性、女性ブランドの服を買う男性が増えているからです。ファッションブランドでも、女性と男性の区別をせずサイズだけで製品を区別するジェンダーレス製品と売り場を増やしています。世界的なスポーツブランドのNIKE(ナイキ)は去年7月、ソウルのホンデ前(ホンイク大学前)に「ジェンダーレスナイキスタイルホンデ」という店舗をオープンしています。韓国を代表するSPAブランド、8SECONDS(エイトセカンズ)でも、今年初めからジェンダーレス製品を販売しています。

若い世代がジェンダーレスを追求する理由について、イ・ミンソン建国大学ファッションデザイン学科助教授は、「個人主義と資本主義の論理に支配されている現代社会で、自らの存在感と価値を高めようとする傾向が強くなっているからだ」と分析しています。また、男女という枠だけでなく、性的マイノリティや障害を持つ人たち、高齢者など社会的弱者とされている人たちすべてに対する偏見をなくそうという社会の動きや認識が形成されつつある、そうした社会的変化とも関係があるのではないかという分析です。それだけファッションは社会で起きている変化と密接に関係があるということになります。

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