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ライフスタイル

ピョンテク米軍基地時代

2017-07-12

玄海灘に立つ虹

ピョンテク米軍基地時代
ニュースでもお伝えしましたように、韓国に駐留するアメリカ陸軍第8軍司令部が、駐屯地をソウル中心部の龍山(ヨンサン)からソウルの南にある京畿道(キョンギド)平沢(ピョンテク)のキャンプ・ハンフリーに移転する作業を進め、11日に新庁舎の開館式を行いました。

64年間続いたヨンサン時代が幕を閉じ、ピョンテク時代が幕を開けたことになります。そこで今日はキャンプ・ハンフリーについて、そして基地周辺の地元住民の反応などをご紹介します。

1万3千人の米軍とその家族、関係者など4万2千人が暮らすことになるピョンテク基地はヨイドの5.5倍の面積で、この広大な敷地に513の建物が配置されることになっており、工事は来年完工します。すでに2015年7月にピョンテク港と鉄道のピョンテク駅をつなぐ鉄道の工事が終わっています。また基地内の小学校は2013年8月に、高校は2014年1月に開校しています。

ピョンテク基地への移転により兵力の集中と効率的な運用が可能になり、地理上では有事にはピョンテク港とオサンの空軍基地を通じて迅速な米軍の増員と戦力の展開が可能になります。

またこれまでは全国91の地域に米軍基地が分散していましたが、それを中部のピョンテク、南部のテグの2ヶ所に集結することになり、後方地域への支援展開が強化されます。

では地元の反応はどうかというと、基地近くでコンビニを経営する男性は

「今日は平日なので閑散としていますが、週末や月給日には外出する米軍で道はいっぱいです。今後ますますお客が増えるだろうと期待しています」

米軍の移転が本格化し、地元では地域経済の活性化に対して大きな期待をかけています。すでに街の看板はもちろん飲食店のメニュー、病院の診療科目などもすべて英語で表記されており、英語のできるアルバイト求めるという広告も見えます。

地元の商店街では

「家族と一緒にピョンテクに移転した米軍も多いと聞き、米軍がよく訪れていたソウル梨泰院のレストランを誘致して週末には多様な文化イベントも準備して、文化の町にしようと思っています」

と語っています。韓国国防研究院は2014年に在韓米軍のピョンテク基地移転によっておこる経済効果をおよそ18兆ウォン、雇用誘発効果は11万人だと計算しています。しかし一方では基地内には513の施設が建設され、そこには学校、ショッピングセンター、銀行などのサービス施設も含まれているため憂慮の声もでています。
商店の主人は

「基地内にショッピングセンターがあるうえに、米軍の相当数が休みの日にはソウルの梨泰院など他の地域に出て行くので地元では酒場以外はあまり利益は出ていません」

また騒音を心配する声、米軍と関連した事故や衝突、犯罪などを憂慮する声もでています。最後にピョンテク市長は

「移転した米軍基地が地域経済・文化・社会・環境全般に与える影響を持続的に分析して予想される問題点などを把握・解消して住民と米軍の両方に満足してもらえるようにしたい」
と語っています。

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