先週、「 米国行きの飛行機に乗るのなら5時間前には空港に」というタイトルの記事が新聞に出ました。何のことかといいますとアメリカ交通安全局(TSA)の指針により10月26日から韓国からアメリカに向かう航空便に搭乗する乗客を対象に保安検査が強化されるためです。グァム・サイパンへの便のある格安航空会社、済州航空の関係者は
「 TSAがアメリカに就航する世界の航空会社に出した非常保安指針により、グァム・サイパンに向かう乗客に以前よりも早く空港に到着するように連絡するか、検討中です」
と語っていました。これまでの保安検査の他に、まず航空会社のカウンターでチェックインをする際に個人の旅行目的と滞在期間などについて質問を受ける「事前審査」が加わり、この事前審査で不適格の判定を受けると搭乗口の前で厳しい「ボディチェック」を受けるというものです。またこの事前審査とは関係無しに、機内搭乗前にすべての乗客の機内持ち込み手荷物に対する再チェックも行われます。
しかしこの記事がでた数日後、今度は5時間は大げさで、普段どおりの3時間前で十分という記事がでました。国土部航空保安科の担当者は
「多様な試験運営をしてみた結果、米国行きの飛行機に搭乗する乗客も普段とおなじ出発の3時間前に空港に到着すれば問題はありません。ただし仁川空港で米国行きの飛行機に乗り換える乗客は乗り換え検査場で事前審査が行われるので、飛行機から降りたらすぐにこの事前審査に行かなければならず、搭乗口の前でも追加の検査があるので免税店などを利用する乗客は航空券に表示された搭乗時間に遅れないようにしてください」
と言っています。さらに昨日24日の新聞には続報としてこんな記事がのりました
アシアナ航空でアメリカに行く乗客は来年4月まで保安検査の強化は受けずに済みます。アメリカTSAはアシアナ航空の非常保安指針猶予要請を受け入れると伝えてきました。これによりアシアナ航空 でアメリカあるいはアメリカ領に行く乗客は来年4月24日まで非常保安指針を履行しなくてもかまわなくなりました。
但し、格安航空会社は猶予の対象とならないので26日から非常保安指針の対象となります。また大韓航空はアシアナと同様 TSAに猶予申請をした状態ですがまだ返事が来ないということです。アシアナ航空と大韓航空は便数が多い上に仁川第2ターミナルが完成すればそちらに移る可能性もあるので、指針適用を猶予して欲しいと要請していました。
一方日本では今年6月29日の新聞にこんな記事がのっていました。
ケリー米国土安全保障長官は28日、米国に向かう全ての国際線を対象に搭乗前の荷物検査の強化を求めると発表した。日本を含む世界105カ国の約280の空港、約180の航空会社が対象。パソコンなどの電子機器に爆発物を仕込むテロを未然に防ぐための対策の一環として導入する。米メディアによれば、手荷物や預け入れ荷物の検査をこれまでより厳重にし、爆発物がないかを調べる体制の充実を求める。日本国内では8空港が対象になる。
ということで韓国の格安航空を使いアメリカに向かう予定のある方は明日26日から保安が強化されるということです。空港には早めに、搭乗も早めにということです。