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旅行

ソウルの都心にあるシークレットガーデン、付岩洞

2011-04-05

ソウルの都心にあるシークレットガーデン、付岩洞

ソウルには春のウォーキングツアーにぴったりのスポットがあります。ソウルの都心、鐘路区(チョンノグ)付岩洞(プアムドン)です。付岩洞は21世紀のソウルとは思えないくらい、美しい自然に恵まれ、素朴な温かさが感じられる地域で、ソウルのシークレット・ガーデンとも呼ばれています。

付岩洞には大きなスーパーも薬局も映画館もなく、地下鉄の駅からも遠いなど、不便な街に違いありません。しかし、不便なところはあってもロマンチックな街、華やかさには欠けるけれど素朴な温かさが感じられる街、それが付岩洞なのです。

付岩洞はソウルを代表する山、北漢山(プッカンサン)と仁王山(インワンサン)のふもとにあり、朝鮮時代には王族や支配階級の両班(ヤンバン)が別荘や東屋を建てて風流を楽しんでいたところでした。600年が経った今も付岩洞の様子はあまり変わっていません。

付岩洞に行くためにはソウル地下鉄3号線、景福宮(キョンボックン)駅の3番出口を出て150メートルほど行ったところにバス停があり、ここから「紫霞門(チャハムン)ゴゲ」方面行きの1020番、7212番、7022番バスに乗ります。紫霞門ゴゲで降りて少し歩いていくと、昔のソウルの城門、彰義門(チャンウィムン)が見えてきます。この門をくぐると、付岩洞です。

彰義門を通ると、右手に坂道があり、付岩洞ウォーキングツアーはここからスタートします。坂を少しのぼっていくと、バリスタがいれてくれるおいしいドリップコーヒーが味える木で作られた小さなカフェがあります。コーヒーを片手に少し歩いていくと、今度は手作りの餃子の店が現れます。2階建ての住宅を改造して作った店で、知らない人は通りすぎてしまいがちですが、付岩洞ではよく知られている店です。新鮮な材料と天然の調味料をつかった手作りの餃子を味わってみましょう。

餃子の店を通りすぎると、坂が急になり始めます。この坂道を5分ほど歩くと、道が3つに分かれている地点にたどり着きます。分かれ道の中心にはレンガ造りの東洋バンアッカンという40年の伝統を誇る餅屋が見えます。餅屋を出て左側に歩いていくと、煥基(ファンギ)美術館が見えます。この美術館は「韓国の抽象美術の父」とも呼ばれる西洋画家、金煥基(キム・ファンギ)を記念するために建てられたもので、来年、20周年を迎えます。ソウルとは思えないくらい静かな丘の上にある美術館はゆったりとくつろぎながら美術の世界に浸ることができます。

美術館を出て、右手にある坂を700メートルほどのぼっていくと、今度はドラマ「コーヒープリンス1号店」の舞台となったカフェが出てきます。もとは個人の別荘だったんですが、ドラマが終わった後、カフェとして使われています。別荘の主人は木造りの人形で有名なモギン美術館の館長で、店内にもいろんな作品が飾られています。

カフェから200メートルほど歩いていくと「ペクサシル渓谷」という案内板があり、さらに300メートルほどいると美しい渓谷が現れます。ペクサシル渓谷はソウルとは思えないくらい美しい渓谷で、蛙や山椒魚、ジムグリガエルなどが棲んでいます。ペクサシル渓谷まで来たら、付岩洞ウォーキングツアーは終わります。

ツアーのスタート地点、彰義門まで戻ったら今度はバスではなく、もう少し歩いてみましょう。彰義門から10分ほど歩いていくと韓国の大統領官邸、青瓦台(チョンワデ)とムグンファ・トンサンという小高い丘があって、その間には小さな建物、七宮(チルグン)があります。七宮は王の母ではあるけれど、側室という身分のため、王や王妃の位牌が祭られた宗廟(チョンミョ)には入れない7位の位牌がまつられている朝鮮王室の祠です。七宮へは青瓦台の観覧客だけが入ることができますが、付岩洞ウォーキングツアーの帰りに外から建物を眺めて、側室として宮中で暮らして女性たちに思いを馳せてみましょう。

ソウルの知られざるスポットに行ってみたい、と思ったらソウルの中にあってまったく違う世界に飛び込んだような付岩洞ウォーキングツアーに出かけてみましょう。

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