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旅行

韓国の伝統芸能を披露する光化門アートホールの常設公演「パン」

2011-07-12

韓国の伝統芸能を披露する光化門アートホールの常設公演「パン」
ソウル地下鉄3号線、景福宮(キョンボックン)駅の1番出口を出て少し歩いていくと社稷(サジク)公園が見えます。この公園の前を通って仁王(イナン)スカイウェイ方面に曲がると、光化門(クァンファムン)アートホールがあります。光化門アートホールには2008年にオープンした韓国伝統芸能の専用劇場があって、常設公演「パン」が開かれています。

「パン」は純粋な韓国語で、公演の幕や場面、または公演が開かれる場という意味を持っています。韓国の伝統的な芸能は屋外、つまりマダンで繰り広げられたことから、韓国を代表するさまざまなジャンルの伝統公演を披露する光化門アートホールの公演は「パン」と名付けられました。

「パン」は1年中、さまざまなジャンルの伝統芸能を披露する公演です。公演の始まりを告げるのはチャルメラに似た太平簫(テピョンソ)、太鼓、銅鑼などの楽器を打ち鳴らす街頭パレード「キルノリ」です。キルノリは外の福を掻き集めて舞台まで持ってくるという意味があります。キルノリの行列といっしょに観客の目線は舞台の方に移ります。舞台に3人の巫女が登場して、観客に福をもたらすシャーマニズムの儀式を再現した公演が始まります。

次は3つの大太鼓が登場します。ドンドンと鳴る太鼓の重い響きがそのまま心臓に伝わってきます。韓国の伝統音楽のリズムは心臓の鼓動からきているとされ、心臓を鳴り響かせる太鼓は、そのリズムをもっともよく表せる楽器です。3つの大太鼓の音に5つのチャングの響きが重なります。細長いバチと手で打ち鳴らすチャングに次いで登場するのは3面に置かれた3つの太鼓を鳴らしながら踊る三鼓舞(サムゴム)です。太鼓の響きで舞台と客席が一つに結ばれます。

スケールの大きい太鼓の公演の後はパンソリで息を整えましょう。ユネスコの世界無形文化財に認められたパンソリは歌と語りで物語りをつづっていくソリクンと太鼓で拍子を取る鼓手、この2人だけで完成させるオペラのような公演です。一つの作品をすべて紹介すると数時間がかかるものもあるため、パンソリの作品のうち、もっとも劇的な場面を選んで披露します。

パンソリの公演が終わると、今度はサムルノリの公演です。太鼓、銅鑼、チャング、鉦など4種類の打楽器で演奏する農楽(ノンアク)のリズミカルな音が聞こえてきます。「パン」で演奏される三道(サムド)農楽のリズムはソウル地域の洗練されたリズム、単純で力強い慶尚道(キョンサンド)地方のリズム、女性的で軽やかな湖南(ホナム)地方のリズムがうまく調和しています。

次はサムルノリの熱気をさましてくれる民謡と伝統舞踊の公演です。庶民の喜怒哀楽が溶け込んでいる民謡を聞いていると心がいやされるような気がします。そして、公演の最後をかざるのはパンノルムです。いろんな地方のタルをつけた芸人と帽子の先に長いリボンがついたようなサンモを回す芸人が登場してにぎやかだった90分の「パン」が終わります。

韓国のいろんな伝統公演が見たいと思ったら、光化門アートホールに行ってみましょう。最高のパンが繰り広げられます。

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