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旅行

都心で楽しめる森林浴スポット、洪陵樹木園

2011-07-26

都心で楽しめる森林浴スポット、洪陵樹木園
ソウルの都心に近い、東大門区 (トンデムング)清涼里洞(チョンニャンニドン)にある洪陵(ホンヌン)樹木園。ここは国立山林科学院付属の樹木園で、2035種類、20万本あまりの木や草花が育っています。

最寄りの駅はソウル地下鉄1号線、回基(フェギ)駅か清涼里(チョンニャンニ)駅、または6号線高麗大(コリョデ)駅です。どの駅も樹木園までは歩いて15分ほどかかりますが、樹木園に足を踏み入れた瞬間、爽やかな草の匂いがして、その15分が無駄じゃなかったと感じます。

1922年に開園 した洪陵樹木園は植物の遺伝子体系を調査、収集、管理するための施設です。開園当時、2千種類あまりの植物がありましたが、その後、日本による植民地時代と韓国戦争を経て、そのほとんどが燃えてしまい、現在の姿は1960年代後半に作られたものです。樹木園が一般に公開されたのは1993年からで、植物にダメージを与えないために、今も毎週土曜日と日曜日にだけ入ることができます

洪陵樹木園の全体の広さは43万平方メートルで、針葉樹と広葉樹など、種類別に分けられた9つの樹木園と3つの休憩所などがあります。正門の手前に広がる針葉樹園、第1、第2樹木園はフィトンチッドと呼ばれる物質をたくさん発散させるため、森林浴に適しています。樹木が発散するフィトンチッドはアトピー、高血圧、ストレスの多い人に効果があるとされています。針葉樹園で一番人気のある木は北韓の豊山(プンサン)地域に自生する豊山エゾマツです。生育条件が合わなかったためか、北韓から来た親の木は枯れてしまいましたが、前もって採集しておいた種子を育てた4本が元気に育っています。

針葉樹の林を通ると、今度は広葉樹をテーマにした第4樹木園です。第3、第4樹木園はどちらも広葉樹の林ですが、第4樹木園では雪の中で花を咲かせるという福寿草(ふくじゅそう)、韓国が名付けた山梨やトチュウの木の先祖にあたる木など、珍しい種類の植物を見ることができます。

第4樹木園のとなりには木で作られた山林科学館があります。木の博物館とも呼ばれる山林科学院では木輪で木の年齢を知る方法や木片を利用した動物の模型作り、木の皮で作られた江原道(カンウォンド)地方の家屋「ノワジプ」の模型などが紹介しており、森の機能、植物の光合成、健康な森など山林や林業に関する情報を知ることができます。

今から114年前、大韓帝国の皇后、明成(ミョンソン)皇后が景福宮(キョンボックン)の近くで暗殺され、その遺体は松林で燃やされました。その後、22年間、遺骨がここ洪陵樹木園に埋葬されていました。皇后のお墓があったことから、ここは洪陵と呼ばれるようになりました。その後、高宗(コジョン)皇帝が亡くなられ、1919年に洪陵は京畿道(キョンギド)南楊州市(ナムヤンジュシ)に移されました。正確にいえばここは洪陵の跡地なのです。

この他にも標高141メートルの小高い山、天蔵山(チョンジャンサン)やそのふもとにある庭園のような造形樹林、背丈4、5メートルほどの潅木が中心となる第7樹木園、絶滅の危機にさらされているイワレンゲや韓国特産の植物であるヒロハレンギョウなどがある第8樹木園などがあって、ゆったりと森林浴を楽しむことができます。

2万本あまりの木が育つ洪陵樹木園に行くと木の香り、土の香り、爽やかな森の香りに包まれ、いつのまにか自然に溶け込んでいる自分を見つけることができます。

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