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旅行

秋夕を迎えてにぎわう鐘路楽園洞の餅屋路地

2011-09-13

秋夕を迎えてにぎわう鐘路楽園洞の餅屋路地
陰暦8月15日は韓国最大の祝祭日、秋夕(チュソク)です。古くから韓国の人たちは秋夕になると、一年の収穫を天とご先祖様に感謝し、丸い月を眺めながらそれぞれの願いを祈願してきました。また、その年に取れた食材を使っておいしい料理を作って食べていました。秋夕に食べる料理はいろいろありますが、なくてはならないメニューが一つあります。秋夕のシンボルともいえる餅「ソンピョン」です。

ソンピョンはうるち米の粉をお湯で練った生地に、ゴマや小豆、豆、栗など、好きな餡をのせて半分に折るようにして形を整え、松の葉を敷いて蒸して作ります。韓国では秋夕の朝、新米で作ったソンピョンをご先祖様にお供えして感謝の気持ちを伝えていました。最近は餅屋で買って食べる家も多くなっています。せっかくならソンピョンだけではなく、おいしいもちが味わえる餅屋の路地を訪ねてみましょう。ソウルの都心、鐘路区(チョンノグ)楽園洞(ナゴンドン)には100年の伝統を誇るもち屋の路地があります。

ソウル地下鉄1号線鐘閣(チョンガク)駅で降りて、鐘路(チョンノ)2街、仁寺洞(インサドン)方面に歩いていくと、左手に「伝統文化の街」として知られる仁寺洞のメインストリートに入る入り口があり、その右手にある露天の舞台に大きな壁画が見えます。壁画の横は楽器専門の商店街として有名な「楽園商街(ナゴン・サンガ)」の古い建物で、その後ろに楽園洞(ナゴンドン)餅屋路地があります。

朝鮮時代、ここは昌徳宮(チャンドックン)、雲峴宮(ウンヒョングン)など、王宮に近い
街でした。朝鮮王朝の没落によって王宮で働いていた女官たちが王宮に近いここ楽園洞で手作りの餅を売り始めたのです。餅屋は楽園洞の大きな路地をはさんで、両側に並んでいます。店の裏には餅を作る精米所があり、通りに面した店の前には形も色もきれいな餅が並べられています。

忙しい朝、餅は簡単に食べることができて、しかも空腹感を満たしてくれるので最近は朝食のメニューとしても人気があります。しかし、秋夕になるとやっぱりソンピョンとプレゼント用の餅セットが一番人気です。30年ほど前までは80キロ入りの米を20袋も使ってソンピョンを作っていたそうです。しかし、ソンピョンをたくさん食べる人が少なくなるにつれて、楽園洞の餅屋路地も変化を見せ始めました。餅の伝統は守りながら、今の人たちの好みに合わせたウェルビーイング餅の開発が始まったのです。

最近はくるみや栗、かぼちゃなどを入れた、いかにも健康そうな餅が人気です。韓国の餅は形もきれいです。天然の材料で色を出し、なつめや栗などをのせて彩りを添えると、見た目も味もぐんと良くなります。楽園洞の餅屋では材料にも気を遣います。最高の味を出すためには最高の材料を使わなければならないと信じているからです。

楽園洞の餅屋路地は外国人にも知られています。お店の人がたどたどしい言葉で説明しても、いろんな餅を味見できる試食コーナーがあるので心配ありません。

キャンディやチョコレートのように甘くもなく、ピザのように華やかな感じはありませんが、韓国の餅には深い味があります。韓国にいらしたら、韓国の餅を味わいに楽園洞の餅屋路地を訪ねてみるのはいかがでしょうか。

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