韓国の研究チームが世界で初めて犬のクローンを誕生させることに成功しました。ソウル大学獣医学部の黄禹錫(ファン・ウソク)教授と李ビョンチョン教授は猟犬の一種のアフガン・ハウンド2匹を幹細胞複製の技術で誕生させることに成功したと4日発表しました。発表によりますと、研究チームは生後3年のアフガン・ハウンドの耳から体細胞を取り出し、体細胞を他の犬から採取した核を取り除いた卵子の中に移植させた後、培養過程を経て、レトリーバーの代理母の子宮に移植させることで妊娠に成功し、今年4月と5月にそれぞれ1匹ずつ生まれました。そのうち1匹は肺炎で死亡しましたが、もう1匹はソウル大学の中で元気に飼育中です。この研究成果は特許出願されるとともに、4日発刊された世界的な科学雑誌「ネイチャー」に掲載されました。クローンの動物は、1996年にイギリスでクローンの羊が誕生して以来、世界各国で乳牛やヤギ、豚、馬などを使った幹細胞複製に成功していますが、犬は初めてです。犬は他の動物とは違って、卵子が未成熟の段階では排卵が行われないことと、体外での培養を誘導するシステムが整っていないということです。黄禹錫教授は「この技術は絶滅の危機にさらされている動物の復元はもちろん、治療用の胚芽幹細胞の研究にも活用できると期待される」と話しています。
難病治療への可能性を開く、黄禹錫教授のバイオ革命!