黄禹錫教授チームのES細胞の研究を検証しているソウル大学の調査委員会は、23日、中間の調査結果を発表し、「黄禹錫教授が今年サイエンスに発表した論文は、黄禹錫教授の指示によってねつ造されたものだ」と発表しました。調査委員会は、「黄教授の論文のデータを分析した結果、単純なミスとは言えず、2つの幹細胞から得た結果を11に膨らませた故意的ねつ造としか解釈できない」としています。調査委員会はこうしたことはすべて黄教授の指示によるものだという結論を出し、黄教授に対する懲戒は避けられないとする立場を明らかにしました。調査委員会は、「黄教授チームは、患者の皮膚の体細胞を複製して作ったとする患者対応型ES細胞が11個できたと報告しているが、論文を提出した3月15日の時点では、2つしか存在していなかった。この2つについても、体細胞を複製した幹細胞か、それとも受精卵分割による幹細胞かは、DNAの分析結果が出た後でないと分からない」としています。調査委員会は、去年2004年のサイエンスに黄教授が載せた論文と、クローン犬「スナッピー」についても専門機関にDNAの分析を依頼した他、研究に利用した卵子の数についても真相調査を行っています。