アメリカの科学雑誌「サイエンス」は29日、黄禹錫教授が今年5月に掲載したES細胞の研究論文について、共同著者25人全員の取り下げ要請メールを受け付けなくても近く、編集部の職権で削除のための手続きに入ると明らかにしました。「サイエンス」のケネディ編集長は、29日、声明を出し、「今年の論文の共同著者に30日までに取り下げ要請署名を送ってくるよう求めた。しかし全員の署名がなくても編集長による削除声明を出すか、または、サイエンスの調査委員会による削除声明を載せる方針だ」として、近日中に黄禹錫教授チームの論文を削除する考えを明らかにしました。これに先立ってソウル大学調査委員会が29日、黄教授らが患者の皮膚細胞からクローン技術で作ったと主張していたES細胞が全く存在しなかったと発表したことから、ケネディ編集長は、「論文削除の必要性に疑いの余地がない」という声明を発表しました。