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サイエンス

「黄禹錫教授の論文はすべてねつ造」 ソウル大学調査委

Write: 2006-01-10 16:53:57Update: 0000-00-00 00:00:00

「黄禹錫教授の論文はすべてねつ造」 ソウル大学調査委

ソウル大学の調査委員会は、黄禹錫教授チームがヒトクローン胚からES細胞を世界で初めて作成したとして2004年に科学雑誌のサイエンスに載せた論文もねつ造されたもので、結局、黄禹錫教授が主張する「確立されたES細胞はひとつもなかった」とする最終調査結果を10日、発表しました。しかしクローン犬「スナッピー」は、DNA分析の結果、体細胞を提供した犬の体細胞から複製されたことが確認されたとしています。調査委員会の鄭ミョンヒ委員長は、10日午前11時から、ソウル大学で記者会見し、150ページにおよぶ報告書の内容を発表しました。それによりますと、2004年にサイエンスに載せた論文も、2005年の論文と同様に写真やデータがねつ造されたもので、2004年の論文に書かれた体細胞の核を置き換えたヒトES細胞は、患者の核を入れて作ったものではないとしています。調査委員会はまた卵子提供疑惑について、2002年11月から去年11月までの3年間に、4つの病院が129人の女性から2061個の卵子を採取し、黄教授チームに渡したことを確認しました。こうしたことを総合して、調査委員会は黄教授チームが主張しているES細胞確立の技術について、核移植を通じた胚盤胞の形成に成功した点は評価できるが、これを幹細胞株として確立したという根拠はまったくなく、技術として認めるのは困難だとして、黄禹錫教授チームが、ES細胞の確立技術を持っているとは言えないという判断を出しました。黄教授は2004年のサイエンス論文で、卵子提供者の体細胞から作成したヒトクローン胚176個からES細胞1個ができたと報告しており、2005年のサイエンス論文では、卵子提供者とは別人の難病患者の体細胞によるヒトクローン胚185個から11個のES細胞を作成したと発表し、難病患者のための再生医療に道を開いたとして世界の注目を集めていました。

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