エイズウィルスの増殖を防ぐたんぱく質など、病気に関連したたんぱく質の核心となる構造と機能が韓国の研究チームによって解明されました。
浦項市にある浦項工業大学生命科学科のオ・ビョンハ教授のチームは28日、「エイズウィルスの増殖を遮断する‘TRIM5’たんぱく質など、医学的に重要な機能をするたんぱく質から共通して発見できる特定領域(B30.2/SPRY)の3次元構造を解明し、この領域が別のたんぱく質と結合する方式を究明した」と発表しました。
研究チームは、‘TRIM5’たんぱく質がエイズウィルスと結合する際、B30.2/SPRYという領域が連結部位として作用することに着眼し、この領域の3次元分子構造から結合の原理を明らかにしました。
人間の身体には特定領域のB30.2/SPRYを持っているたんぱく質が150種類あまりもあり、エイズのようなウィルス感染病と一部遺伝性疾患関連のたんぱく質にこの領域が含まれていることから、この研究成果は、疾病原因遺伝子の作用メカニズムを解明する基礎となり、新薬の開発にも役立つものとみられています。