乳がんの発生を抑制する新しい遺伝子が韓国の医療陣が加わった共同研究チームによって初めて発見されました。
世界的な科学雑誌「ネイチャージェネティクス」2月号によりますと、イギリスのシェフィールド大学の研究チームが主導する「国際乳がん研究コンソシアム」が、人間の遺伝子の中で「カスパーゼ8」が異変を起こすと、乳がん発生の確率が顕著に低くなるという事実を究明しました。
この研究には世界20カ国の研究チームが参加しており、アジアからは韓国の国立がんセンターのユ・クンヨン院長、ソウル大学医学部のカン・デヒ教授とノ・ドンヨン教授、ソウル峨山病院のアン・セヒョン教授が参加しました。
カスパーゼ8は誰もが持っている遺伝子ですが、人によっては変形された形で保有しており、その場合、乳がん発生の確率は10%程度低くなるということです。
今回の研究に参加したソウル大学医学部のカン・デヒ教授は、こうした事実が乳がんの抑制や治療にすぐに役立つわけではないが、カスパーゼ8の機能などについて研究を続ければ、乳がんの治療剤開発にもつながるとしています。