カトリックの総本山、ローマ法王庁が、韓国が世界で初めて商用化した地上波DMB=デジタルマルチメディア放送の技術を、モバイルテレビの標準として導入することを決めました。
韓国情報通信部のユ・ヨンファン次官は現地時間の19日、ローマ法王庁のタルチジオ・ベルトーネ国務長官を訪れ、地上波DMB用の機器のエンコーダーを贈呈しました。
ローマ法王庁は、今年2月、盧武鉉大統領がローマ法王・ベネディクト16世を表敬訪問した際にDMBの端末を贈ったことをきっかけに、DMBの試験放送を行っていましたが、今回、ユ・ヨンファン次官がバチカンを訪問し、放送信号をDMBに転換することができるDMBエンコーダーを贈呈したことで本格放送を始めることになりました。
ローマ法王庁はこれまで短波の「バチカンラジオ」で福音放送を行ってきましたが、現在、バチカンラジオはローマ郊外に出力500ワットで地上波DMBの信号を送出しており、10月には法王庁の中にも中継所を開設して、地上波DMBの本放送を始める予定です。
地上波DMBが、ガーナとオランダに次いでバチカンでも試験放送が行われるようになったことで、ヨーロッパでの地上波DMBの普及に大きな弾みがつくものとみられています。