韓国航空宇宙研究院は、韓国で最初の多目的人工衛星「アリラン1号」がその任務を終えたと発表しました。
アリラン1号は1999年12月21日に打ち上げられ、その後8年間、地球軌道を回りながら、地図の製作に必要な写真の撮影や海洋観測などの重要な任務に当たりました。
しかし、アリラン1号は活用の面では十分な役割を果たせなかったと指摘されています。
具体的には、アリラン1号が撮影した韓半島とその周辺の写真47万枚あまりは白黒写真の上、解像度がさほど鮮明ではありませんでした。
また、海洋観測用カメラが撮影した写真は3万枚あまりありますが、実際に研究機関などで活用されたのは2000枚あまりに過ぎませんでした。
アリラン1号を打ち上げ、維持するために合わせて2242億ウォンの費用がかかったのに対して、撮影した写真の販売などで得た収益は27億ウォンに過ぎず、今後はより効率的な衛星を打ち上げる必要があるという声が上がっています。
アリラン1号は2053年に大気圏に突入して燃えつきてしまいます。